打破 からの続き

 

 

2016年1月某日。

 

 

僕は早起きして、早朝からカイトの住む町に向かいました。

 

僕の家からカイトの町までは、電車で約1時間。

 

事前に探偵の調査で聞いていた時間、電車、乗車位置を確認し、カイトを待ちます。

 

 

・・・来た!

 

 

ホームで待っていたところ、大きなランドセルを背負ったカイトが現れました。

 

 

(これはイメージですw)

 

 

ずっと会いたくて会いたくて、苦しい想いで再会を望んできた息子が目の前にいる。

 

 

色々な思い出や想いが頭に浮かび、離れてただ姿を見ているだけで、僕は胸がいっぱいになってきました。

 

 

そんな僕に全く気付く様子もなく、カイトはそのまま機嫌よさそうに爆  笑、弾むようなステップでやってきた電車に乗り込みました。

 

 

ああっ!!

 

 

ただうっとり眺めていたら、はぐれる!びっくり

 

 

僕も慌てて後を追いました。

 

 

 

カイトは上手く座席に座れたようでした。

 

僕は少し離れた位置に立ち、カイトをじっと見つめます。

 

 

最後に顔を見てから2年近くが経過していました。

 

 

元気そうだな、カイト。

 

大きくなったな。

 

 

話したいこと、言いたいことはたくさんありましたが、カイトを驚かせたり気まずい思いをさせたりしたくはありません。とりあえず僕はそのままそこに立って、様子をうかがっていました。

 

 

しばらくすると、同じ制服を着た友達らしい女の子が、同じ車両に乗ってきました。

 

女の子に気づくとカイトは立ち上がり、彼女に席を譲りました。

 

 

おおっ!!

 

さすが、俺によく似た紳士じゃないか!ニヤリ

 


楽しそうに女の子と話を始めた息子を眺めつつ、友達と一緒にいるときに突然声をかけるのはよそう、と僕はその日はそのまま撤収することを決めて、カイトが降りる駅までずっとカイトの姿をただ見守りました。

 

 

カイトの明るい笑顔や元気そうな様子、女の子に席を譲る優しさ、などなど、少しでも実際に見ることができたのは本当によかった。

 

 

でも、ずっとこうしてポールの陰からずっと眺めているだけでは、何にもならないのも事実です。

 

 

焦らず、辛抱強く待てば、チャンスは訪れる。


僕は次のチャンスを待つことにしました。

 

 

続きます

 

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