自動巻きの機械式時計を買った。
たまたま、娘の時計を買いに行ったら黄色の文字盤の時計があり、目を奪われた。
機械式時計と言えばスイス製の高級ブランドが相場のようだが、その時計は国産のオリエントだ。
機械式時計にこだわりをもつ唯一の国産時計メーカーかもしれない。
旧モデルの現品ということで格安で十分お小遣いで買える値段だったので衝動買い。
重いし、分厚いし、おまけに1日に30秒以内の精度。
今は電波時計で絶対狂わないのが当たり前の時代。
機械式で電池を使わないからと言って決してエコでもない。
なにせ、数年でメンテナンスが必要でその値段は買った方が安いくらいのコストである。
この時計をつけ始めてから気づいたことがある。
時間ってなんだろう?
そう思った。
この時計、かなり狂いますよ。電車一本乗り遅れてもおかしくないくらいに。
いままで使っていたのはデジタル高機能の時計。
電子コンパス、高度計、高機能なストップウォッチ。
でもほとんど使わなっかった。
時間の正確さで電車に乗り遅れることはなかったけどね。
人生の1秒1秒は大切かもしれない。
そう思って時間に追われるように生きてきたし、これからもそのつもりだった。
でも、この無骨な機械式の時計が教えてくれたような気がする。
不正確な時間を示すのなら、一本早い電車に乗ればいい。
約束の時間より早く言えばいい。
これで時間のリスクは回避できる。
それよりも、1日30秒もズレル時計だし、二日も置いておけば止まってしまい、また時間を合わせ、ゼンマイを巻かなければならない。止まることが許される時計。
これって自分の生き方を大きく見直すきっかけを作ってくれたような気がする。
少しくらいズレがあっても修正すればいいことだし、
エネルギーが切れたら時には止まって休み、またチャージして動けばいい。
そんなに時間にこだわってどうするの?
そうこの時計は語りかけてくれている。
少しぐらいズレても休んでもいいじゃないか。また元に戻ればいいんだから。
電波時計やソーラー発電もいいけど、アナログの不正確な時間を示すだけの機械式時計。
今のスピード重視の社会から少し離れてもいいんじゃないかと思った。
妙に人生に焦りを感じている自分へのメッセージを感じた。
この時計との出会いも何かの縁かもしれない。
意外なところから人生の気づきがあるもの。
明日もまた少し不正確な時を刻みながら生きていこう。