AOR・・・それは魔性の魅力ドキドキ
AOR隆盛の1970年代後半~1980年代前半・・・それは魅惑の時代ドキドキ
AORという概念が日本においてファッション化され、
「おしゃれな聴きもの」としてリスナーに対して確固たる地位を築いていたころ、
そのイメージを壊すまいと提供する側も様々な努力をしていたものだ。

しかし、たとえ日本で「コジャレぶっこきミュージック」として位置づけられていても
アメリカのアーティストはそんなの関係ねぇ~ブタ

様々なタイプの音楽を、無理矢理にでもAORの枠にはめようと努力していたのは
日本のレコード会社だったのだ!
そんな地道な(?)コジャレ・ミュージック化への努力を回想しようというコーナー晴れ
「AORビジュアルの件」


今回取り上げるコジャレぶっこきアルバムは、
バーン&バーンズの「An eye for an eye」である音譜



はい?横になった人の目から・・・
えのきだけのような物体というか
人のようなものが飛び出して鼻にもたれかかってる・・・

・・・シュールすぎる
「An eye for an eye」(目から目へ)を表している・・・のか?ブタ


ピストルを撃ちそうな勢いの名前のバーン&バーンズだが、
デトロイト出身のカントリー・シンガーソングライターのロバート・バーンと
ソングライターでプロデューサーのブランドン・バーンズが組んだデュオである。

以前も取り上げたとおり、ロバート・バーンは1979年にマッスル・ショールズから
超絶AORアルバム「Blame it on the night」をリリース
その後は自身のソロよりもマイケル・ジョンソンやアン・マレー、
ルブラン&カー、キャプテン&テニール、ドクター・フックなど
多くのアーティストの楽曲を手掛けて、カントリー界でヒットを連発したのだった。
ブランドン・バーンズは、テイク6やボーイズⅡメンなどヒット曲を手掛けた
R&B界の名ソングライターである。

そんな2人が1981年にマッスル・ショールズからリリースしたアルバムが
「An eye for an eye」だったのだクラッカー
といっても、この2人はこのアルバムしか残しておらず、
また、このアルバムはなぜか本国アメリカでのリリースが見送られて
日本でのみリリースされたという
幻のアーティストであり幻の1枚なのであるラブラブ!


ともかく!
わからないことだらけのビジュアルではあるが、ご安心ください!
このようなジャケもタイトルも日本のレコード会社にかかれば
一発でコジャレぶっこきアルバムに変身することができます!

ずっとCD化が果たされていなかったこの盤であったが・・・
2001年に日本でCD化された時に
ジャケは差し替えられ、タイトルは変更され、収録曲の順番入れ替えまでされたのだったクマ

日本で発売された時のジャケがコレである!



ま、全くオリジナルの要素が消えている・・・
淡い緑色の世界にふんわりと浮かび上がるのは
男性(?)を見つめるキレイな女性だ
なんとなく印象派の絵のような甘~い構図ではないか!

しかもタイトルの改変が秀逸だ!
このアルバムの邦題は「スウィート・リヴェンジ」というクマ
「甘い復讐」って・・・
確かに、収録曲の「An eye for an eye」の中に
「Sweet revenge」という単語が歌詞に登場するのだがしかし・・・

意味はさっぱりわからんが、
なんとなくオシャレぶっこいている気がするではないか夜の街
恐らく、見つめている女性がこれから男性をイヂメるのだが、
それは甘い復讐で・・・
って、何が何だかわからないけど、ストーリーが膨らむではないか!にひひ

本当によくわからないけど、
すごいイメージ戦略えっ

そして、このイメージ戦略を立てさせたのは、
あくまでもアルバムの内容が本当にコジャレていたからに他ならないキスマーク
まさにマッスル・ショールズAORの最高傑作と言ってしまってもよいだろうラブラブ!
なんてったって邦題が「スウィート・リヴェンンジ」である(←しつこい)ブタ

ロニー・ミルサップもカバーした「One more try for love」
アン・マレーがカバーした「Love you out of my life」
マイケル・ジョンソンがカバーした「Right through the heart」、
メロウ極まりない「Keep on running」や「An eye for an eye」など
名曲だらけなのだ!
まったく、シュールな外見とは裏腹な1枚だ!

中でもDannaのお気に入りは「I'll try a little everyday for you」だ晴れ



ああ、なんと切ないメロディーが胸を打つ名曲なんだ!
ロマンティックでありながら都会的でソウルフル。
まさにマッスル・ショールズが生んだメロウの極みであるドキドキ

ロバート・バーンさんは、ソロとして「Blame it on the night」
デュオとして「An eye for an eye」と
寡作ながら2枚もの傑作AORアルバムをモノにした
打率10割の名AORアーティストであるラブラブ

彼らのアルバムがお供としてあるならば・・・
人生も美しいものになる・・・気がするのである船

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