私は、こう見えても男性だ。
先に行っておくと、自他ともに認める
美意識というやつは過剰にあるし、
見てくれも誠実で爽やか、スーツが似合うと、
言っていただける。
それでいても、
認めたくは決してないが、
体毛は抜け落ちる、
汗もかく、
加齢臭もしてくるし、
ガーリックを食べれば口臭もする、
足音がうるさかったり、
会話や食事の際に唾が飛ぶことも、
中には配慮して防げる、
エチケットレベルのものもある。
しかしながら、
体毛といったものを妻に指摘されると、
一言で言うと、ショックである。
たしかに、
たしかにだ、
掃除機やコロコロでフローリングが綺麗になった直後、
あれ?と目をやると落ちているのは
大概、私のすね毛である。
これまた一言で言うと、ショックである。
ここでは一例だが、
こういった生まれ持った体質を注意されると、
不快にさせぬよう努めねば、
と同時に、生きていることそのものを否定されたようで、
激しい悲壮感に見舞われる。
まぁ多少オーバーには語ったわけだが、
吐かせてほしい、
生まれ持ったものだから。