新入生歓迎会から数ヶ月後の夏。新しい環境にも慣れ始めた僕は、サークル活動に飲み会&サークル活動に飲み会と学生の本分も忘れ呆けて大学生活を満喫していました。
あの新入生歓迎会からマサトシ君とは一切絡みがなく、遭遇もしてなかったので、普通にマサトシ君という無駄情報を海馬から排除しようとしてたんですけど、そこは話の流れ的に偶然出会っちゃうんですよね。僕が住んでるアパート前にいたんです。
基本僕は、初対面だろうが嫌いな人だろうが気さくに接することのできる、いや寧ろそう接してしまう気を使いすぎる性格なので、あんまり好かないマサトシ君に対しても明るく挨拶しちゃったんです。
新入生歓迎会の時にノリ良く会話して、そのノリのまま大麻を勧めたのに、空気読まずに断ったのがよっぽど悪印象だったのか、このラリホー男は、しっかり僕のこと覚えてましてね。
挨拶して、はいサヨナラってすればいいものの、なんか話しかけてきたんです。しかもちょっとウザそうにしながら会話を続けようとしてくるんですわ。ウザそうにするなら会話を続けるなよ、こんな事なら挨拶するんじゃなかったよ、ちくしょう。と自分の性格を呪いました。
しかも大麻吸ってきた直後なのか知りませんが、会話の節々で視線が明後日の方向にいっちゃってるんですよ。もう怖い、いきなりラリって殴られたり、ベロチューでもされたらとか思うと会話に集中できなかった。
話を聞くと、どうやら僕と同じアパートに住んでるらしいじゃないですか。しかも僕の部屋の真上に住んでるとのこと。僕の煌めくキャンパスライフに陰りが見え始めた瞬間でした。
それから同じアパートということで、定期的にばったり会って話をしたりすることが増えていった。
会う度に大麻を信奉する大麻教への入信をウザいぐらいに促してくる彼に、根気よく丁重に断り続け、気付けば年が変わり冬もそろそろ終わりを告げるかなといった頃には、何だかんだ言いながらもマサトシ君とそこそこ仲良くなってしまったんです。
そんなある日、マサトシ君が初めて部屋に上げてくれました。ピアスの数からして散らかったパンクロッカーな部屋と予想してましたが、意外と整理整頓されてて物が少なかった。
ふとクローゼット方を見ると、隙間から光が漏れ出てたので、僕はマサトシ君に何なんですかと尋ねたんです。
そしたらニヒルな笑みを浮かべながらマサトシ君は、クローゼットを開けてくれました。
油断した。何で僕はこんなアフリカの部族並みにピアス付けてるアホと仲良くなってしまったんだ。何でこうもあっさり部屋に入ってしまったんだ。と僕はクローゼットの中を見て愕然としたと同時に深く後悔した。
続く
