南日本新聞の書評欄で知って(2月)すぐに図書館に予約を入れた本

『小山さんノート』が

5月連休に大隅広域ネットワークで(鹿屋市立図書館)から届いたのです。

ちょうど県立の相互貸借で借りていた

伊藤潤一郎著書『「誰でもよいあなた」へ投壜通信』を返却して

角田光代著書『箱舟を燃やす』を読み始めたばかりだったので

貸出期限を考慮して

先にこの本から読み始めました。

『小山さんノート』は10年前に亡くなった実在のホームレス女性。

小山さんが残したノートを有志の女性たちが文字を起こして編集したもので

ノートは約80冊あったようです。

日記を読むうちに気づきました。やはり私と同年代で団塊世代の人でした。

 

小山さんノートから

「約三時間近い自由なる空間は、今日もまた、かすかに希望の糸をつなぎとめる。

毎年毎年、冬の寒さ、暑い夏はやってくる。家なし、職なしでは

どんな人生の歩みとなるだろうと、私は日記をつけている。」

(2001年8月3日)

 

「出版できるような内容のものは少ない。ごく限られた人で、

今後の未来の国を思う人であったなら、あるヒントとして読めるであろうが、

現在のようなあわただしい世に、これだけの時間を集中し

思い考えられるような人も少ないだろう。

(中略)

五十代をこのノートと共に自分で繰り返し読み書き、

根気よく整理をして現実に少しでも開元できたら幸いである。」

(2001年6月29日)

 

 

「タンゴ青空をくちずさみながら、まっすぐ

1,2,1,2,に 町まで歩く。」

(2003年1月30日)

【団塊世代とは】

団塊の世代(だんかいのせだい)とは日本において第一次ベビーブームが起きた時期に生まれた世代を指す。

焼け跡世代の次の世代に当たり、第二次世界大戦直後の1947年昭和22年)〜1949年(昭和24年)に生まれ、

文化的な面や思想的な面で共通している戦後世代のことであり、大学進学した人は、学生運動が最も盛んな時期に相当する。第一次ベビーブーム世代とも呼ばれる。

 

日本経済においては第二次世界大戦後の高度経済成長バブル景気を経験している。

この用語は通商産業省の官僚であった堺屋太一による、オイルショック後の日本経済がこの世代によりどのように変わっていくかを描いた未来予測小説の題名 団塊の世代』に由来する。

 

厚生労働省は、白書において「団塊世代」ではなく、「団塊世代(1947年(昭和22年)〜1949年(昭和24年)生まれ)」としている

この3年間の年間出生数は260万人を超えている。1947年(昭和22年)生まれは267万8792人、1948年(昭和23年)生まれは268万1624人、1949年(昭和24年)生まれは269万6638人であり、3年間の合計出生数は約806万人にのぼる(厚生労働省の統計)。また1949年は日本史上最多の出生数で、当時の世界では中国(1900万人)、インド(約1500万人)、アメリカ(364万人)、ロシア(308万人)に次ぐ世界第五位の出生数であった。

 

     出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)

 

「旅上」

 

ふらんすへ行きたしと思えども

ふらんすはあまりに遠し

せめて新しき背廣をきて

きままなる旅にいでてみん。

汽車が山道をゆくとき
みづいろの窓によりかかりて
われひとりうれしきことをおもはむ
五月の朝のしののめ
うら若草のもえいづる心まかせに。

―萩原朔太郎ー

 

 

=追記=

2024年4月に雑誌『ESSE』の推しの一冊コーナーで

柚木麻子さんの寄稿文を読みました。

備忘録としてここに掲載いたしますね。<(_ _*)>