「子どもにいう事をきかせる」
私はこれがとても苦手です。
自分よりも圧倒的に知能も精神も未熟な生き物に対して、どのようにこちらの要求を伝えればいいのかが良く分からず…。
手を出すなんてできないし、かと言って言葉で伝えようにも息子の語彙レベルに表現を落としてしまうと、もはや自分でも何を言っているのかが分からなくなってしまいます。
その点、我が家の愛猫は息子の「しつけ」がとても上手。
息子は猫のことがとても好きなのでしょっちゅう絡みにいくんですが、彼女も相手が小さな子どもであることを認識しているからなのか、大抵のことはされるがままで耐えてくれています。(優しさに感謝…)
たまに息子が調子に乗って「それはアカン」というような事をしようとすると、今までゴロンとしていた彼女が一転、息子の方を一瞥して一鳴き。
すると息子はやろうとしていた事をちゃんと止めるんです。
一鳴きって言っても、「シャー!」みたいな威嚇ではなくて「ニャーン」みたいな優しい鳴き声なんですが、それで息子を律することができます。
どうなってるの…?
私が「ダメダメダメ!」と大きな声で息子をコントロールしようとしても一向に上手くいかないのに対し、愛猫は静かな「ニャー」で息子を制す…。
ぜひともコツを伝授してほしいとしばらく二人を観察していたところ、どうやら愛猫が起き上がって息子の目を見ながら鳴くと、息子は手を引っ込めている模様…。
寝っ転がった状態でニャーニャー言っても、あまり息子は気にしていない様子でした。
これはあれやな…。
恐らく過去に一回派手に猫パンチ喰らったことがあるとみた…。
(彼女に息子が傷つけられたことはないから、爪出してないシンプルなパンチ)
うちの猫はパンチする前には必ず居ずまいを正して「今から俺はお前を殴る」という宣誓のようなニャーを発するんですが、息子はその流れを覚えていて「あっ!殴られる!」と思って手を引っ込めているっぽい…?
一発入魂で、その後は言えば分かる…。
なんともスパルタで恐怖政治?な教育方針な気もしますが、息子はそのことを別に気にしてなさそうだし、まぁいっか。(いいのか…?)
おそらく彼女のやり方は本能に基づいた躾?だと思うので私がこのやり方を模倣することはできませんが(下手に模倣したらマズい気がする)、まだ「人間」と言うよりは「動物」に近い一歳児。
本能的なやり方の方が、案外理解しやすいのかもしれません。