リョ桜小説第2弾です☆^^

【6/13記】


***


「竜崎、今度の日曜空いてる?」
「え?」
「映画でも見に行かない?」
「…リョーマ君ごめんなさい。日曜日は用事があるの…っ」
「…………俺さ、そう言われてこの前もその前も竜崎に断られたんだよね。これ一応、デートの誘いなんだけど?」
「本当にごめんなさいぃ…っ」

どうやらリョーマは、毎度桜乃にデートのお誘いを断られているらしい。
申し訳なさそうに謝る桜乃を見て、リョーマはふぅっと小さく溜め息をついた。

「その用事ってなんなの?」
「えっ?あ、えと、そのぉ…」
「………俺より大事な用事なんてあるの?」
「……………っっ」

リョーマの質問に困り果てている桜乃。
なかなか言い出さない桜乃を見て苛つきながらも、リョーマは少しずつ焦りだしていた。

「…まさか男!?」
「違うよ!!」

その質問には即答してくれた桜乃にホッとしつつ、再び別の疑問を投げかける。

「俺に言えないこと?」
「…うん、今はまだ言えないの…。ごめんね?」

(そんな風に可愛く謝られたら、何も言えなくなっちゃうじゃん……)

可愛く上目使いで言われたら、これ以上桜乃を責めることは出来ないリョーマ。
自分は桜乃に弱いと改めて思うのだった。

「…じゃあデート出来ない代わり、毎日一緒に帰ろうね?」
「うん!」
「昼休みも一緒に弁当食べようね?」
「うん!」
「…今度一緒にお風呂に入ろうね?」
「うん!…………って、あっ、今の違う!!////」
「今うんって言ったよね?(ニヤリ)」
「もうっリョーマくんたら!変な冗談やめてよぅ!////」

(可愛い………)

桜乃をからかって遊ぶリョーマであった。






次の日曜日。


この日は部活が休みで、何もすることがないリョーマは暇を持て余していた。

「つまんない………」

竜崎には会えないし……そう呟く声は、リョーマの柄にも合わず寂しそうな声だった。

暫くして、じっとしていることに耐え切れなくなったリョーマは、テニスラケットを持って取り敢えず外に出てみることにした。


暫く適当にぶらぶら歩いていたリョーマだったが、無意識のうちに桜乃の家の方向へと足を向かわせていた。
桜乃の家の前に着いて初めてそのことに気付いたリョーマ。

(何やってんの俺………)

自分に呆れるのであった。


すると桜乃の家から、見慣れない男性が出てきた。
年齢は20代前半くらいであろう。テニスバックを肩に担いでいる。

嫌な予感がした。


その数秒後、テニスラケットを持った桜乃が出てきた。
桜乃はリョーマに気付かないまま、テニスバックを持った男性の車に乗り込もうとしていた。

「竜崎!」
「え?…あ、リョーマくん!?どうして…」

思いもよらないリョーマの登場に驚いていた桜乃だったが、リョーマの顔が怒っているものと分かると、一歩後ずさった。

「何してんの?」
「え?…えとぉ……」
「誰なのソイツ」
「あ、えっと、こちらの方は…柏木さんって言うの。テニス教室のコーチやってる人で…」
「テニス教室?」

目の前で自分のことを話している2人に、男性は声をかけた。

「初めて。柏木と言います。こちらの男の子は……桜乃ちゃんのお友達?」
「違うし。彼氏なんだけど」
「あ、そうなんだぁ!これは失礼しました」

余裕のある大人の喋り方。
余裕がないまだまだ子供なリョーマは、苛つきを隠せない。

(竜崎のこと、気安く名前で呼ばないでくれる?ムカつく……)


鋭い目で相手を威嚇し、敵意剥き出しのリョーマ。
そんなリョーマも男性にしてみれば子供でしかなく、可愛く見えるのであろう。

「(嫉妬しちゃってるんだな…)今から桜乃ちゃんとテニス教室に行くんだけど、良かったら彼氏くんも来るかい?調度テニスラケットも持ってるみたいだし」

ニッコリと愛想よく少年に話しかける男性。
そんな男性の態度にもリョーマは、大人の余裕を見せつけられてるようで更に苛つくだけであった。

「テニス教室ってなんなの。まさか竜崎、いつもデート断ってた用事ってこれじゃないよね?」
「うぅっ………」

言葉を詰まらせる桜乃に代わって、男性が説明を始める。

「テニス教室って言うのはね、小中学生を対象にテニスを教えていて、毎週日曜日にやってるんだ。だけどコーチの人数が足りなくってね。竜崎先生に頼もうと思ってたんだけど、竜崎先生も忙しいみたいだったから…」
「それで?」
「そしたらお孫さんが青学のテニス部だっていうから、代わりのコーチが入ってくるまでの間だけ、お手伝いを頼んだんだよ。」
「は?竜崎が人にテニス教えれるの?」
「リョーマくん酷いっ!!」

思ったことを口にしただけのリョーマだったが、桜乃が本気で怒っているのを見て少しだけ反省した。

「いや、桜乃ちゃんはテニス上手いよ~!優しいから小学生のちびっ子達には人気あるしねっ。良いコーチだよ」
「そんなことないですよっ!私なんてまだまだですっっ」
「そう。竜崎はまだまだ。」
「もうぅリョーマくん…!」

竜崎はまだまだって言われて怒ってるみたいだけど、まだまだだから俺が教えてあげるんでしょ?

そんなことを思う中、やっぱり目の前の桜乃に馴れ馴れしい男が気に入らないリョーマ。

(竜崎を知ってるみたいな言い方やめてくれない?アンタより俺の方がよく知ってるし。)


すると男性は桜乃を宥めようと言葉をかける。が、それが裏目にでてしまった。

「桜乃ちゃんは日々上達してるよ。僕がアドバイスしたとこ、ちゃんと忠実にやってるからね」
「は?アドバイスって…アンタもしかして竜崎にテニス教えてるワケ?」
「あぁ。そうだよ。いつもお手伝いしてもらってるからお礼にね。」
「そんなことしなくていいし。」
「え?」
「竜崎には俺が教えてるんだから、余計なことしないでよ」
「リョーマくん、柏木さんに失礼だよぅ」

桜乃はそう言いつつも、自分がリョーマ以外の人にテニスを教えてもらうことがリョーマを怒らせることだと知っていたので、内心リョーマに申し訳なく思っていた。

デートを断る理由が言えなかったのもこの為である。
リョーマ以外の誰かにテニス教えてもらってるなんて知ったら、リョーマは黙っていないだろう。


「竜崎も誰かのコーチなんてしなくていいよ。」
「ちょ、ちょっと待ちなよ。リョーマくん…だっけ?彼女を独占したい気持ちは分かるけど…」
「えっ?////」

男性の言葉をきいて赤くなる桜乃。それを見て何か吹っ切れたのか、リョーマは心の内を吐き出す。

「そう。竜崎は俺のものだし、他の男が竜崎にテニス教えるなんて許さない」
「そんな風に一方的に束縛しちゃったら、桜乃ちゃんも嫌になって…」
「アンタのせいで、俺が勇気出して竜崎をデートに誘ってもいつもいつも断られるんだけど!竜崎に断られる気持ちがアンタに分かるの?すごく落ち込むんだよね。その間、アンタが竜崎にテニス教えてるってワケ。竜崎可愛いから、アンタがいつ手を出すか分からないよね?それと、気安く桜乃って呼ばないでくれる!?てゆーかもう竜崎に関わらないでよ!!」

なんとも子供っぽい独占欲を曝したリョーマ。

一気に吐き出したリョーマに、2人は呆然としていた。
暫くして、桜乃が顔を真っ赤に染める。


「リョーマくん…っ///」
「竜崎、行くよ。」

リョーマは桜乃の手をとる。
その様子を見て我に還った男性は焦って言う。

「ちょ、ちょっと待ってくれよ!桜乃ちゃんは今からテニス教室に…っ」
「アンタもしつこいよね。……じゃあ俺が代わりにコーチしてあげようか?」
「え、君が……?」
「これでも青学のテニス部なんだよね。」


(まだ1年生だけど一応テニス経験者だから問題はないだろう…)

男性は目の前にいる、桜乃とほとんど身長の変わらないリョーマを見てそう思った。
あの噂の1年レギュラーとも知らずに……。

「おぉ!そうか!じゃあさっそく……」
「ただし条件。」
「?」
「アンタがテニスで俺に勝ったらコーチしてもいいよ。」

自信満々なリョーマの態度に一瞬少しだけ目を見開いたが、男性はクスクスと笑い出した。

「あぁいいよ。」
「じゃあコート行ってさっさと始めよう」



近くのテニスコートがある公園で試合を始めた二人を、少し離れたベンチで見ていた桜乃。

「…リョーマくん、怖い……」

桜乃が思わずそう呟くのも無理はない。
男性に向かって強烈な打球を打ちまくるリョーマ。
それに怯えて真っ青な顔した男性……。

勝敗なんて言わずとも分かる。



暫くしてリョーマが桜乃の元へ戻ってきた。
男性はもう帰ったらしい。

「お、お疲れ様、リョーマくん」
「ん。」
「………」
「………」
「………リョーマくん、その……黙っててごめんなさい…」
「いつから?」
「え?えっとぉ…1ヶ月前くらいから…」

桜乃が自分の誘いを断り出した頃だ。
桜乃が1ヶ月の間に何度も男性と顔を会わせたんだろう思うと、再び醜い嫉妬心が湧き上がってくる。

「竜崎は、平気だったの?」
「え?」
「俺と会えなくても平気だったの?」
「そんなことないよぅ!リョーマくんと会えなくて寂しかったもん……」
「ならあんな誘い、断れば良かったじゃん」
「……でも…困ってるみたいだったし……」

優しい桜乃の性格から、困ってる人を放っておけないというのは分かる。
桜乃が自分にデートを断る理由が言えなかったのも、テニス教室のことを知って理解できた。

けど、自分を選んで欲しかったと思ってしまう。


「……俺は寂しかったけど。」
「……………えっ!?」

普段あまり聞くことの出来ないリョーマの本音に、桜乃は驚いて目を見開いた。

「ねぇ、もう俺から離れないでよ。」

頼むから……。
消えそうな声でそう言いながらリョーマは桜乃を抱きしめた。

「りょ、リョーマくん!?///」
突然のことで戸惑う桜乃。
するとリョーマは桜乃の耳元で囁いた。

「俺をこんなんにさせた責任、取ってもらうよ。」
「え……っん!?」

唇をリョーマのそれで塞がれる。
桜乃は驚いてじたばたするが、頭を押さえられて動けない。
呼吸が出来なくて苦しい。

数秒後、開放された桜乃は息が上がっていた。
それに対しリョーマの呼吸はそこまで乱れていない。

「…っはぁ、っはぁ……リョーマく…ん……」

涙目になりながら自分の腕にもたれ掛かっている彼女に一言。


「……アンタにはテニス以外にも教えることありそうだね。」






――End――




うわああああああ\^o^/

長いいいいいいい\^o^/

恥ずかしいいいい\^o^/


もう、なぁにこれぇ☆^^

リョマの独占欲を書きたかっただけなのに……orz

嫉妬&ちょっと病んでるリョマたんww

シリアスかギャグか分かんねぇよもうwww

要らない部分あり過ぎるし
でも書かないと話繋がらないし
……って、

文才ねぇーーーッ!!!(撃破☆)


でもやっと書き終わった…。
暫く放っていたんです…。
なんとか載せれた…
てゆーか載せていいのかコレ…

塚、ここまで読んでくれた人はいるんだろーか…。



とりあえず達成感☆\^o^/