鬼のことを思うとただただ切なくなります・・・
![]() 【楽天ブックスならいつでも送料無料】島ひきおに [ 山下明生 ]
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たった一人で島に住み、孤独な鬼。
ただ人間と遊びたい、ふれあいたいだけなのに、
見た目だけで誤解され嫌われ、敬遠される。
それでも諦めず、人間と一緒に暮らせる場所を求め
時が経つのも忘れてひたすら歩き、
アテもなくさまよい続ける鬼の話。
長女ちゃんも『鬼がかわいそう』とつぶやいていました。
読後は胸がずきずき痛みました。
人間の鬼に対する仕打ちは冷たいと思うし、鬼がかわいそうだと思う一方で、
人間が鬼の恐怖から逃げ出したい、危険を回避したいというのは
動物の本能的な部分で当然の行動だから
責められるものでもないとも思うんです。
世の中、明確に善悪で判断できるものでもないし、
それぞれの立場があればそれぞれの主張もあるので、
そこを無視して第三者が感情に任せて
善悪を判断してはいけないと思うのです。
『遊びたい』と願うだけの鬼の声に
聞く耳をもたなかった人間が『悪』と言い切るのは
ちょっと違うんじゃないか、
と色々考えさせられる絵本でした。
願わくば旅の果てに別の鬼と出会えて
仲良く遊ぶことができて欲しいと願います。