好意を持ってもらえるのは有り難いこと?
いや、子持ちで離婚歴のある私なんかに本気なはずがない。
前田さんのことが嫌い?
いや、決して嫌いなわけじゃない。でも好きじゃない。
これから一生1人で生きていく?
いや、良い人がいれば‥‥‥でも時期は今じゃない。
なんて言うか‥‥
時間をかけて
少しずつ距離が近くなったのなら
こんなに警戒しなかったのかも知れない。
前田さんは前のめり過ぎで
恐怖を感じる。
しかし
そんな悩みもすぐ解決に向かった。
銀行に行く途中
前田さんを見かけた。
そっと通り過ぎようとしたら
電話中の会話が聞こえてしまった。
「なんか思った以上にガードが固くって。子供が3人いるからチョロいと思ったんだけどな。」
‥‥もしかして私のこと?
柱に隠れて聞き耳を立てた。
「前の旦那、調べたら会社の社長だって。きっと慰謝料ガッポリ貰ったんだろ。
だからあんな大きなマンションに住めるんだな。
ま、そのうち堕ちるよきっと。俺のテクニックなら大丈夫。
子供好きを公言してあるし、あの家に入り込めるのも時間の問題だよ。
たまに子供達可愛がって‥‥ははっ、そうそう、溜まってるだろうから、ちょいと抱いてやればイチコロだよ。
がはは、おま、言い過ぎだよ、蜘蛛の巣張ってるとか!!
そうそう、3人産んでるからもうガバガバ!!ギャハハ!!
‥‥とにかく俺はチマチマ働くのは性に合わない。あのオンナをモノにして、ヒモ生活を堪能したいんだ。
あの広い家の一角が俺の勉強部屋になる。オンナがあくせく働いてる間は勉強してるフリして他のオンナとヨロシクやるんだ。
完璧だろ?パラサイト成功したらオマエも呼んでやるよ。」
‥‥なるほど、そう言うことか。
前田さんの目の前に立ちはだかり
ʅ(◞‿◟)ʃ
笑顔でやれやれのポーズをした。
「ありささん???ち、違うんだ!!」
彼の言葉を最後まで聞かずに銀行に向かった。