翌日。
子供達を保育園に送り届けて歩いていたら
乾さんに会った。
「おはよう。昨日は有難う。」
「おはよう。実は待ってたんだ。」
「宿題の答え合わせがしたいから?」
「そうそう。よく分かったね。」
「夕べ眠れなかったでしょ?」
「当たり。さすがありささん。」
会社のビルの下で深呼吸した。
そして
今の気持ちをそのまま乾さんに伝えた。
「どうしよう。私、あなたのことが好きみたい。」
人目も憚らず
乾さんは私を思いっきり抱きしめた。
「知ってたよ。そんなこと。」
「遠回りしてごめんね。」
「いいよ。もう俺のものになったんだから。」
お腹の辺りに当たっている硬いものも確認済み。
「愛してるの。どうしようもないくらい。」
「ありさ、俺も愛してる。」
会社の人達が
またアイツらなんか企んでるよって
生暖かい目で見ながら通り過ぎていった。
〜fin〜
読んでくださり有難うございました。
by乾ありさ