はかなく移りゆく濃密な生の営み。
人生の三つの〈時間〉を川の流れる三つの〈場所〉から描く、
生きとし生けるものを温かく包みこむ慈愛の物語。
川のある街をベースに場所も視点も変えて
三部構成のお話でした。
両親の離婚で生活拠点が変わってしまった女の子。
出産を控えた妊婦とその家族たち、
そしてカラスの視点からの恋愛事情。
ヨーロッパに移住した認知症が始まってきているおばあさん。
〈場所〉と〈時間〉と〈生〉を描いた三編。
シェニール織とか黄肉のメロンとか
の江國香織先生の新作。
「川のある街」は、何の感情もなく
ただただ穏やかに話を読んだような気がする。
Ⅱは、伏線回収が面白かったけどw