2009/06/05 | ダダ散文

2009/06/05

川に流されたし

岩の苔にぬめり導かれながら

のろのろとたゆたい

それでも少しずつ

確実に流されながら

全ては置いてゆく

私はこの身

裸体となって

一人流さるる

途中裸体から流れる

かすかに岩や石に傷ついた

血を

その行く末見守りながら

岸に淀み

それでも確かに

私は先へと流され

真っ逆さまに落ちる

滝壺めがけて

私の裸体はゆらゆら

前へと流れ

向かうは轟音に記憶消される滝壺へ

私の生きてきた記憶は

そこで消され

私はただの物体と化す

ついに激流の坂を降りる時

私の視界にちらりと

彼は何なのか

小さな名前も分からぬ魚が映った