無題

無題

独り言

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恋人じゃなくなっても 遊ぼうね

友達に戻って また会おうね

 

 

守れない約束ばかりを 

契って

解けて

千切って

 

 

 

「外は大変ですね、大丈夫ですか?」

 

あの日 冷淡な君を 優しくさせた嵐は

あの日 照れ屋な君の 背中を押した嵐は

 

どこへ消えたのだろう

 

 

「良ければ、今度ご飯でも行きませんか」

 

あの日 臆病な私の 手を引いた嵐は

あの日 卑怯な私に 声をかけた嵐は

 

どこへ消えたのだろう

 

 

 

 

四月は今も 冬に焦がれる

 

子供が蝋燭を吹き消すように

太陽が 

逃げて

隠れて

 

夜が呼ばれる

 

 

 

 

 

守れない約束と 守らなかった約束が

 

 

小指を切り落として 泣いている

 

 

 

 

噴き出した赤い糸が 絡み合って

 

もう二度と解けぬようにと きつくきつく

 

私の心を 縛っている

 

 

 

 

 

窓を揺らし 木を薙ぎ倒し 雨は地面を殴りつける

優しくもない 穏やかではない

怒りっぽくて乱暴で一方的な

春の嵐に

 

負けないようにと 

 

心を絞める

息を詰める

 

 

 

 

 

引っ越しはあらかた片付いて

後は君がここにいないだけ

跡には君がいないだけ

 

早々に風邪をひいて 

会えない理由がもう一つ増えた

 

 

何もかもを残して旅立って

後悔しようにも思い出が足りない

 

徒歩5分、コンビニアイスで喉を潤して

さらに悪寒が酷くなって笑ってしまった

薬を買えばいいのに体温計なんて買って

魚の匂いの残るキッチンを掃除した

明日は燃えるゴミの日だった

 

 

 

新しい私の町は

少し綺麗で少し冷たい

何もかもが揃っていて、特に面白みもない

マンションのカーテンは閉まっている

私もシャッターを降ろしている

 

 

 

テレビさえない

シンプルな部屋には

私の好きな音楽が流れている

 

引っ越しはあらかた片付いて

一等お気に入りの机の上に

勉強道具が広げられている

新品の匂いがする

 

風邪だというのに食欲は旺盛で

昨日も巨大なハンバーグを食べた

美味しくなくて驚いた

寝つきはよかった

何度も目覚めるまでは深く眠っていた

何もかも乾いているように思う

 

 

会えない理由をもう一つ例えるなら

未来との鬼ごっこ

過去とのかくれんぼ

 

 

ひとり、ひとりと涙こぼれて

引っ越しを終えた

 

 

 

 

 

 



どこに消えたのか

箒で掃いた 桜の花びら
遠くの春空は 霞んでいる
鼻ちょうちんを 揺らした 春一番は

私を攫って




庭先の雪だるまは 優しく溶けた
湯たんぽはもう要らない
煙臭い 厚手のコートも きっと要らない
マフラーは 持って行こうか
キャリーケースには 入らないけれど









私を攫って


何かを残して



思い出の重さに 潰されそうになる


100点のテスト
折り目のついた漫画
色褪せた色紙
草臥れた靴
キーホルダーだらけの通学バック


散らばったジグソーパズル
期限切れのクーポン券
使わなかったフォンデュ鍋
目的を無くした紙袋たち







この街からの卒業
あの日からの卒業

どこに消えたのか
はどこに消えるのか

結局ここに 残しておいて
きっとまた 戻ってくるのだろう
私に 勇気があれば
覚悟があれば
そして何も無ければ





新しい何かを手にするために
捨てるべきものは
たくさんあるのだろう
この街には
私がいたのだ

桜は再び眠りにつく
霞んだ空が呼んでいる
春一番は攫っていく
終わりと始まり
ただ当たり前に廻る世界を
当たり前のように生きていく




















きっともう
会わないよ
きっともう
会うのは 最後だよ


そんな予感がする


日が のびたね