尊い命




あちらもこちらも尊い



分け隔てない尊い命



論点がずれる原因は



被害者側の立場で



・・という意味のない要望




被害者側にとって



加害者が



罪を償うという理由で



死のうと



償い悔い改めると



生きようと



何も終わらない




恩赦であったり



更正の余地という



犯罪とは異なる



あらゆる理由で



塀から出てくる加害者に



被害者側の心に



平静を保て



・・と言うのであれば




被害者側は



終わることのない



心の波を



操る術を持つべきか?




出家して



乱れぬ心を備えるのか?




論点は



感情ではない




都合や理由に因って



断たれる償い



・・に



加害者も



被害者も



心動かぬ人間ではない



罪を裁くのであれば



恩赦も更正の余地も



塀の中では



要らない

落ちる




自分の「落ちた」位置を


覚えておこう



精神的


金銭的


どちらでも構わない



意識しておこう



自分の周りのひとが


「落ちる」のを


眺めるのは嫌だ



でも・・


教えて解るものじゃない



できることと言えば


ここまで落ちても


「生きている」っていう


存在証明だけ・・



本当に


このくらいしか


できないんだ



人間は


ひとつの在り方が


成り立って


となりのひとつと


交わることができる



人と人との間には


在り方を証明するための


「隙間」を作ってあるんだ




大切なひとを


守るのは


抱擁だけじゃない


ときおり


全く知らないひと


面識のないひと


・・と一緒にいたい




こういった


衝動に駆られることがある