お久しぶりです


目の前にあるものを

片づけるのも

ひとつの方法

捨てるのも

ひとつの方法


躊躇していても

足許に溜まるのは

煙草の吸殻か

涙か涎くらい


だったら

靴の汚れを拭き取って

前に踏み出すほうが

自分の道には

合っている


自分の道だからといって




足を挫かないわけでも




足を踏みはずさないわけでも




ないってことに




気づいても




綱渡りのように




歩くのは嫌だ

ひとつとふたつ




愛するひとの


心が奪われたと知ると


悲しいには違いない



ただ・・


自分の心には


愛するひとを


憎むことができない筈なのに




情念というものは


愛するものを


ひとつ奪い去り


憎むものを


ふたつ作り出す



当たり前のような


システムが


組みこまれているんだ




奪った相手を


心の中で養うことは


面倒で


耐え難いことなのに



気づけない


気づかせない



意地悪なシステムである