有名なオー・ヘンリーの小説
若かりし頃
二十年後の再会を誓って
別れた二人の親友同士が
再会する話
二十年という歳月は
振り返ればあっという間であるが
自分の人生の
半分近くをも占めている
二十年前
自分がいたのは
宮城県仙台市
仙台市には
東北一の繁華街と言われる
国分町がある。
その国分町の中に
かつて東一連鎖街
通称「しょんべん横丁」
と言われる路地があった。
3本の細い路地に
古い長屋が並び
さまざまな居酒屋が
軒を連ね
かなりディープなイメージ
煮込みやや
スナックなど
「ザ・昭和」な感じの
店が立ち並ぶこの横丁に
一際異彩を放つ
おしゃれなBarをみつけたのは
大学生の時だった
当時、国分町の酒屋で
配達のアルバイトをしていたが
その配達で行って
入ったのがきっかけだった
そこでは
Jazzが流れ、
さまざまなシングルモルトの
ボトルが並ぶ
ウイスキーといえば
せいぜい
Black Nikkaしかしらなかった
自分にとって
そこは煌めく別世界に見えた
ちょっと背伸びを
してみたくていってみた
自分で初めて
扉を叩いたBarでもある。
恐る恐る
ウイスキーの
おすすめを聞くと
その時
勧めていただいたのが
今でも覚えている
ロイヤルロッホナガー12年
今でこそ香りを楽しんだり
ペアリングを楽しんだりと
しているが
どう楽しむのかもわからず
それでも
Black Nikkaとは
全く違う
いい香りと
味わいに感動したのを
覚えている
まさに
自分のウイスキーへの
関心の原点とも言える
その後も
折に触れて
そのしょんべん横丁にある
Barにむかった
といっても
金のない貧乏学生
数ヶ月に一度
三千円を握りしめ
事前に
仙台のソウルフード
「めしのはんだや」で
300円程度の晩飯を喰らい
腹を満たしてからである。
だが、そんな
しょんべん横丁も
再開発により消滅
そのBarも
別の場所へ移転してしまった
自分も大学を卒業し
仙台を離れたが
その後も仙台に行く度に
移転先の店へと足をむけていた
だがやがて
その店もクローズとなってしまった
それから
20年が経ち
そのあとも
数々のBarに行ってきたが
あの横丁のBarは
今あれば間違いなく
通い詰めるであろう
素晴らしい空間であった。
ところが
昨年夏頃、
インスタで
フォローさせていただいている
仙台市の方が
そのBarと同じ名前を冠する
Highball Barの
写真をアップされているのを
目にする
自分が恋焦がれたBarと
同じ綴りに
胸の高鳴りを
抑えることができない
もしかして、
もしかして、
あの店が復活?
今回諸事情で
仙台市に行く必要があったため
これを機会に行ってみた。
店に入り、
マスターに
恐る恐る尋ねる
こちらは以前
東一連鎖街にあった
あのBarと何か関係が
あるのでしょうか?
自分は当時〇〇酒店で
バイトをしていて
当時のBarにも
お邪魔させていただいていたのですが。。
と
「なに!?
〇〇さんでバイトしてたの!?」
ビンゴ!!!!!
そこから一気に
縮まる20年の時間。
正直、
自分のことを覚えられるほど
頻繁に行けていたわけでもないが
当時の横丁のお店の良さを語らい
今は香港にいることなどを話し
実に充実した時間となった
そして奇しくもこのBarは
敬愛する魔法使いのお店の直近
今回は魔法使いには会えなかったが
次回仙台に行くときは
魔法使いのお店とこちらと
併せて堪能してみたいものです🥃