曲の入る箇所はテキトー。


幕が上がると、砂の精が。
砂の精がよけると横たわるカルロ。
そして、ジュアンについて、語り、歌う。
途中から、ルイやイザベラも一緒に歌う。
”L’Homme qui a tout”
(DVD版と違い、カルロのソロ曲でなく、
カルロとルイのハモリがあったり、合唱になったり)

バラの蕾がバックに登場し、
花びらのパーツが、分解されると
そこから、ジュアン登場。

主人公らしく、ひとしきり踊った後、
カルロにより、ジュアンの”ある”一夜の恋が語られる。

その夜の恋の相手は、騎士団長の娘であり、
怒った騎士団長はジュアンに決闘を申し込む。
が、逆に騎士団長を殺害するジュアン。
臨終間際、”愛”の呪いをかけて絶命。

と、DVD版が月夜をバックにした謎の語り
(オーバーチュア)〜対決〜カルロソロという流れなのに、
ヅカ版はカルロソロ〜対決という自然な流れ。


時は流れ、セルビアの往来。
そこでは、セルビアの男ども酒が飲み、
セルビアの女達が町中で踊っている。

そんな女達の中には、
ジュアンのかつての恋人イザベルの姿も。
ジュアンへのツッコミ曲。
”Cœur de pierre”

そこに、ジュアンの妻と名乗るエルヴィラ登場。
結婚したと訴えるが、当のジュアンはハグラカす。
(ここで、エルヴィラも”Cœur de pierre”の
一節を逆ギレしながら歌ったような。)

それに対しする、ジュアンのアンサーソング。
”Mon nom”
こう、まくし立てる歌なのだが、
ちょっとシャンソン調。


一方、同じセビリアでは恋人に
別れを告げ、戦地に赴く若者たちがいた。

そんな若者の中の一人、ラファエルは
恋人のマリアに別れを告げるが、
帰国したら、結婚しようとプロポーズをする。
その際、マリアに彫刻の仕事は辞めるよう話すが、
自由を愛するマリアは不承不承、納得する。
(ここのシーンはヅカ版オリジナル。
他の組子にも見せ場を作るため、群衆ソング投入。)


一人、明け暮れるエルヴィラに、
カルロはジュアンの父、ルイを紹介。
ルイから、落ち着くよう言って貰う提案をする。
”Dites-lui”
(街角で偶然居合わせるのでなく、屋敷まで出向く二人)

ルイ自身は、エルヴィラの事など心配していないが、
(DVD版には感じられる、同情感が全くないルイ)
ジュアンを呼び出し、ジュアンに諭し、歌う。
”Mon fils”

そこで語られる、幼い頃のジュアンと母親の思い出。
(このシーンはヅカ版オリジナル)
ここで、母親が投身自殺を図ることから、
ジュアンの女遊び(女を愛さない、女性不信)
の原因が歌われたのかも。

そんな父親にキレていると、
どこからともなく声が。
騎士団長が亡霊として初登場。
一応、ジュアンも歌っていたがそれが、
”Une mèche de cheveux”かどうかは分からず。


酒場。
ジュアンはカルロから、
自分を大事にしろ、と言われる。
”Les Fleurs du mal”

しかし、それを聞かず放蕩に明け暮れるジュアン。
”Du plaisir”

そんなジュアンに自分を見せつけるエルヴィラ。
”N'as-tu pas honte ?”

でも、アッサリ去るジュアンに、
エルヴィラを慰めるカルロ。
”Les Femmes”

去るジュアンに声を掛けるイザベル。
”Reste encore”

この辺のオリジナル通りの楽曲順が、
結構、テンポよく進んでいく。
あと、ジュアンとカルロの
”L'amour quand il vient”も歌ったかも。


マリアがラファエルの帰りを待っていると、
市長から、亡き団長の石像作成の依頼を受ける。
これが、最後の仕事と受けるマリア。
(ここもヅカ版オリジナルシーン)

ジュアンに小言を言おうとするカルロの元に、
団長の亡霊が現れ、ジュアンに自身の石像の元に案内。
そこでは、マリアが石像を作っていた。
”Statue de pierre”

で、二人は恋に落ち、
ジュアンは破滅への道(愛の呪い)へと。
”Aimer”

戦場。
ラファエルの軍隊は劣勢。
味方は、銃弾に倒れ、フェルナンドと
二人だけになるが、ラファエルを庇って、死亡。
”Le Sang des soldats”


石像の除幕式。
マリアに会いに来たジュアン。
そのためには、騎士団隊士達からの、
石像の前で膝まづけという理不尽な指示にも従う。

それでも、怒りが収まらない騎士団達に、
マリアは、自ら、騎士団長の石像を壊してしまう。

そして、ジュアンとマリア、二人だけの世界に。


二幕。
祭りが行われるなか、カルロとイザベラが、
ジュアンとマリアを讃え、歌う。
”Les Amoureux de Séville”

女遊びに明け暮れていたジュアンだが、
マリアの虜になり、二人だけの世界に。
”Changer”

二人は出会ったことで、変わる、と歌うが、
亡霊だけは、変わらない、とジュアンに迫る。
”Qui?”
(DVD版は謎の仮面男が歌っていたが、
ヅカ版は亡霊によって歌われる、理に適った配役)


一方、エルヴィラは
勝手に盛り上がってる二人に嫉妬し、
なんとかしようと画策。
(”N'as-tu pas honte ?”のリプライズが追加)
ルイに訴えたのがバカだったと言ったら、
ルイはルイで、見捨てる。
なんとか、止めようとするカルロ。


そこに、ラファエルが戦地から戻る。

マリアを探すが、その姿はなく、
エルヴィラにより、ジュアンの元に。
”Venge-nous”
(と言っても、DVDのように覗き見はしない)


マリア宅。
ベッドでジュアンの事を歌う。
”Je pense à lui”

すると、隣で起きるジュアン。
『起こしてしまった?』
というベタな会話から始まり、
このまま、どこか遠くで暮らそう、
という死亡フラグが発生しつつ、デュエット。
”Seulement l’amour”

ここで、二人が暮らしていることを知り、
ラファエルはジュアンに決闘を申し込む。
”Maria”

ジュアンはジュアンでマリアに
婚約者がいたことで動転しつつも決闘を受ける。
”Jalousie”

決闘前日。
我が子を心配するルイ。
仕向けた事を後悔するエルヴィラ。
事の成り行きを見守るカルロとイザベラ。

ここで、後半戦の曲が一気に流れる。
フルで歌われるのはドンジュアンを連呼する
”Pitié pour personne”と、最後の”Seul”くらい。
”Les Anges”とかは無かったような。

決闘当日。”Duel à l'aube”
ジュアンの圧倒的有利に始まった決闘だが、
途中から、亡霊に気を取られ、致命傷を受けるジュアン。
”Je meurs d’amour”

そのままジュアンは、死に、
残されたものが、ジュアンの死を悼み、歌う。
”Don Juan est mort”

皆が歌うなか、ジュアンも登場し、幕。


望海@ドン・ジュアン
基本は女たらし。
と言っても、向こうが、勝手にナビく系。
エルヴィラの存在も、完全に無視。
しかし、唐突にマリアに惹かれ、バカップル状態。
そんなマリアのために、決闘まで受ける。
確実に勝算があったのに、常に付きまとっていた亡霊に、
じゃまされ、死んでしまう。

と、単純に状況だけ羅列すると、
結構、ゲスな男なのだが、
この人が演じるとアリ。

歌は無理のない低音域ばかりなので、
ひっくり返ることもなく、ウタウマ枠。

そういえば、ルキで観たな、と。
声で思い出した。


彩@マリア
娘役なのだろうか?
発声が娘役というよりは、少年役。
なので、台詞とか歌も少年声なため、
デュエットを歌っても、ちょっと違う。

でも、最後の曲は裏声を使用した娘役っぽい
雰囲気だったので、そこは基本なのか、と。

ともかく、本公演でこういうタイプを
ヒロインで見ることはないので、
ちょっと面白いデュエットに。


彩風@ドン・カルロ
冒頭の曲は結構、語る。
ラストのロングトーンが、
想像よりも低音で引っ張らず、
ちょっと、物足りなさを感じた。

それでも、望海さんよりも、
低音域で、歌うので気になる存在に。

ジュアンとの対決曲の”悪の華”
がイマイチ、ハモらず、それだけが残念。

で、このキャラ、エルヴィラに好意を
持っている、という設定は分かるのだが、
どちらかというと、ジュアンに寄せた設定になってる気が…。


英真@ドン・ルイ
専科枠でも、ちょっとキーが高め。
なので、父親というよりは、貴族のジイサン枠。

そもそもの役作りがエルヴィラや
ジュアンに対しても冷たい印象。

そういった、突き放す系の人物造形は何故?


美穂@イザベル
一応、ここも専科枠らしい。
ベテランの娼婦ポジションだが、
ジュアンやカルロの事も理解している役。

そんなポジションなのに、
意外と曲がカットされてしまっているような。


香綾@亡霊
プログラムで見た時には、
濃い化粧、と思ったが、
意外と見慣れていく。

歌もカルロ以上に低音で、
ジュアンともデュオがある。

この役がこんなに出張ってくるとは。
完全にジュアンを翻弄する役に。


永久輝@ラファエル
主人公の当て馬なんだろうけど、ちょっと弱い。
でも、元々、ソロ曲もない役なので、
所詮、その程度のポジションなのかも。


有沙@エルヴィラ
実はヒロインよりも美味しい娘役。
押し掛け妻から始まり、復讐に走ったか
と、思ったら、神の元で祈ったり。




フランスミュージカルの翻訳公演。
DVD版と比べると、シーンが追加されたり、
入れ替わったりと、分かりやすくする工夫が。

オリジナル部分も、たとえ、役者の出番を
増やす為、という前提でも、自然に導入。

途中、セリフの所も歌ったり、
ちょっと宝塚でそれは珍しいかも。

また、一部のサビはフランス語そのまま。
エーメはロミジュリで分かるとはいえ、
シャンジェとあと、何かがそのまま。


そもそものストーリーがツッコミ処満載だが、
それを気にしなくさせる、フラメンコ調、
シャンソン調、ポップス風と様々な楽曲。

この作曲者はお初なのだが、
ロミジュリや1789で聞いたことが
ある気がするのは、アレンジの問題?

一応、作曲者は一人だけど、追加曲は、
誰が作ったのかが気になる。
そして、カットされた曲もそれなりに。



DVD版との一番の違いは、亡霊の立ち位置。
DVD版はここまで、ジュアンに影響を及ばさず、
時折、現れる幽霊程度だったのに、
ヅカ版は完全にジュアンを導く存在。
で、どこのトート閣下ですか、と。



ヅカ上演のフレンチミュージカルは
これで4本目だが、今までよりも音楽が古い。
そこまで斬新な音楽でなく、歌謡曲というか、
一昔前のミュージカル楽曲かな、と。



既に韓国で上演とのことだが、
どの辺の人が出演していたのか気になる。

で、これが東宝版で上演されるか、否か?
となると、結構、大変そうな。
とりあえず、ルイ役かな(主語略)。