ネタバレ注意
シアターコクーン・オンレパートリー2013+阿佐ヶ谷スパイダース
(パンフ続き)
いつの間にか、お登世と"おゆん"が妊娠する。そのため、行軍から人質である二人を逃がす金次郎。
お登世の子供は東北に逃がされ、その孫が大一郎。
おゆんの子供は弥三郎により、横浜に逃がされ、その孫が奈生子。
それぞれが諸生と天狗の末裔ということを知り、幕。
小栗@大一郎
楽公演にしては、意外にも声が潰れていない。独白は結構あるのに、蜷川演出と違い、叫ばないから?
長塚氏とタイプが凄い似ている。多分、この役を長塚氏が演じても、違和感なさそう。
また、威勢の良い台詞廻しが何箇所があるのだが、その辺の演技は全てワカドクロの捨之介風味。多分、演技の幅がアレしかないのか、或いは、演出家の指示なのか?
原田@奈生子
ヒロイン、なのだが、脇を固める役者陣が濃すぎるために、地味に。
発声自体もかなり甲高い系で、映像の人かな、と。ただ、それも込みの演出を付けるタイプの演出家ゆえ、そこに違和感は無い。
演じ分けに関しては、台詞と設定で、無理やり乗り切る感あり。
古河@葛河
顔がほとんど見えない席だったが、声で判断というくらいに特徴がある。ある意味でキャラ立ちしているかも。
そもそも、葛河の役回り(葛河思潮社との関連性)が分からず、実は、市川三左衛門と一人二役だったと分かった時の驚きがいまひとつ。
長塚@野口
主役とキャラが被るが、ダメダメ度がより一層強い野口役。
相変わらずの棒読みなのか、ああいう演出なのかは分からない台詞廻し。
小日向@金次郎
落ち武者ヘアの白髪。でも、途中で年齢設定が変わるので、若作りから老人まで。と言っても、ビジュアルは変わらず、声色のみ。
準主役の位置付けなのに、それほど、格好良い役という訳では無い。
多分、長塚演出は初だと思うが、あまり影響を受けない。というか、串田演出以外では、基本、脚本より出ることは無い気が。ま、串田演出作品のアドリブっぽさが尋常で無いのだが。
白石@おゆん
舞台の何処に居ようと、口を開くだけで、その存在をアピール。特に、土人形の声吹き替えシーンでは、(自分の席位置からは)見えないのに、その声だけで、笑いが。
老婆シーンでの、腰の曲がり方がリアル。
中村まこと@耕雲斎
無駄に発声が良く、喋ると目立つ。でも、喋らないと、何処にいるのかが、分からなくなる程度の暗さ。
小野@山国兵部
この行軍の実質のまとめ役。ただ、あくまでトップは、武田一族なので、何時もの中間管理職的ポジションに。
亡霊なので、顔面白塗りなのだが、それでも衣装は普通に武将スタイル。
目的で行くには、舞台占有率はそれなりだが、本当に居るだけ。
冒頭で"異国の丘"を歌うのだが、その時は結構、目立っていた。
小松@小四郎
殿でないのに、バカ殿。この濃いメンツの中でも、それなりに存在アピール。
福田@全海入道
脇役の中でも、一番に目立つ。多分、演出上の意図もあると思うが。地味におゆんを担ぎ、力持ち。
中山@原蔵
悪いヤツのような、そうでないような。途中まで、何故かイケテツが出ていると勘違い。声は覚えていたハズなのに。かなり久し振りの阿佐スパなので、ちょっと忘れていた。
そして、眼鏡じゃない衝撃。
伊達@弥三郎
なんか凄い、待遇の良い役。この辺も声を覚えているから、判別出来るが、そうでないと、行軍に居ても分からないかも。
大鷹@田沼
何度も登場する、おエラいさんポジションの割にラスボス度は低め。
盆舞台に、最近の舞台セットに良くある掘り付き舞台。
途中、寝落ちすることもなく、しっかり観続けたのに、登場人物の設定がなかなか頭に入らない。
そして、時系列が飛びまくるために、より理解が困難に。
これは原作予習が必須だったのか?
最近の阿佐スパ(というか、長塚演出)は、単純に楽しめる作品傾向では無いので、敬遠していたが、久々の大劇場、原作有りだったので、手を出したら、その考えは甘かった。
ま、この前の『音のいない世界』も、抽象的な話だったけど…。
やはり、舟を漕いでいる人多数。で、金次郎の絶頂の歓声で起きたり(笑)
途中で、いきなり、中山氏が微妙なイントネーションの茨城弁を使用。ただ、この後に伊達氏も茨城弁を使うのだが、そちらは"だっぺ"多様で如何にもな茨城弁。
そういう観点(現役水戸市民)で観ると、中山氏の発音はかなり、ネイティブに近いかも。
天狗党が題材のため、地元が良く登場。ま、題材自体の時代背景は大河ドラマの『慶喜』で観ているので、把握はしていたが、なんとマイナー題材を。
パンフ対談で、コヒさんの『水戸の人がどう思っているか?』という発言に対し、小野氏が『触れたくない過去なのでは?』と返していたが、自分の世代としては、変な処で親近感の湧く舞台に。
勿論、水戸市民といっても、当事者じゃないし、他人事、昔の事という趣もあるが。