ヴェローナ王の息子が暗殺される処から物語は始まる。自暴自棄になった王は、モンタギューとキャピレット、どちらか好きな方に国を譲ると言い退場してしまう。
モンタギューには長男にマキューシオ、次男にロミオ、その部下にベンヴォーリオそして、シラノ。キャピレットには、長男ティボルト、長女のジュリエットがいた。
ジュリエットは女だてらに戦場に駆り出し、武勲をたてている。そんなジュリエットに対抗できるのはシラノのみ。一方、ヴェローナには『月世界旅行』という物語が流行っており、ジュリエットはその愛読者。実はその作者こそシラノであり、作中に登場する月の女神のモデルこそジュリエットだった。
拮抗する両家。遂には、弱虫ロミオまで駆り出される。そして、その戦場でジュリエットに一目惚れしたロミオは速攻プロポーズし、断られる。
そんな状態のヴェローナを狙う近隣国のオリゴンとドーラ。
オリゴンの使者に司教のロレンス、ドーラ国の使者にロザラインと王子のパリス。
パリスがジュリエットに求婚し、ドーラの勢力が強くなることを怖れたロレンスはジュリエットにモンタギューから結婚相手を選び、その者を国王にすることを勧める。
それにヴェローナ王が同意したことから、皆がジュリエットにプロポーズを。勿論、ロミオも改めてプロポーズするが、弱虫は嫌いと一蹴。相談を受けたシラノは自分の気持ちを抑え、ロミオこそが『月世界旅行』の作者であるという計画を。しかし、バレてしまい、益々嫌われる羽目に。
しかし、両家の思惑から政略結婚させるため婚約するロミオとジュリエット。無能に見えたロミオだったが、意外にも上手く政策をし、ジュリエットも見直す。
しかし、国王になれないティボルトはロミオを暗殺しようとして、マキューシオを殺害、それに逆上したロミオはティボルトを殺害。
ロミオは国外追放になり、ジュリエットとパリスの結婚が進む。
ドーラの勢力に歯止めをかけるため、ジュリエットに自殺したと装って、ロミオと一緒になることを提案するロレンス。
しかし、仮死状態のジュリエットを見て、自殺しようするロミオだが、シラノに止められる。その仮死状態を止めるには、それを打ち消す薬が必要だが、それは仮死状態でないものが飲めば毒薬になるものだった。
仮死状態にする薬と打ち消す薬、その2つの薬を持つロレンスが死んでしまい、どちらがどちらが分からず、シラノは飲んで確かめる。
そして、正しい薬を飲み、息を吹き返したジュリエットはロミオとともに、ドーラとオリゴンからヴェローナを守るため、両家が手を組むことを提案。

そんな二人を見守りつつ、毒で死ぬシラノ。
最後、あの名台詞を言い幕。


曽世@シラノ。
シラノに関してはミュージカル版の鹿賀@シラノ、一人芝居の緒形拳@白野という双璧イメージで固まっているので、今回のシラノはどうかなぁと思っていたが、なかなか。前回のライフ版ファントムで、結構印象に残った人だったが、普通に上手い役者さんだと思う。
基本は自分の気持ちを殺す役で、友情か愛情かと揺れる役。最後には友情を選択し、死んでしまう。その最後に名台詞を言うのだが、こう、来るぞ来るぞぉと来て、ピシッと決める。その辺の決める処は決めていくのが、見ていて心地よい。

単に分かりやすい役と言えないこともないが、それでも期待通りに決めていく。


仲代@ジュリエット
ボーイッシュなヒロイン。ヅカのような男装衣装に身を包み、なかなかの剣の腕前を持つ役。神田SAYAKA嬢を彷彿するのは、何故でしょう?
時折、歌うが、そちらもそれほどに問題なし。

冨森@ロミオ
ビジュアル的には申し分ないイケメンロミオ。が、台詞廻しが妙に舌足らず。


ロミジュリとシラノのキャラを利用した二次創作。と、思って最初は観ていたが、それぞれのエピソードを上手く融合。かなりキレイにまとめ、最後、シラノの死ぬシーンは分かっていても、涙腺に来るものがある。
また、ロミオとクリスチャンのキャラがかなり被る。

ただ、歌うシーンは正直要らないのでは?

脚本家が野田脚本に影響を受け書いたとあるが、そう言われるとそんな気が。でも、色々なプロダクションで観てみたい。