平。エロオヤジ。年齢的にエロジジイにならないのがポイントかと。相変わらずの聞き取りやすい声。時々止まるが、それが台詞が飛んだのか、演出なのかが分からせない独特の間と佇まい。吉田@アントニーが常に動に対して、平@アントニーは秘めたる動。ただ、史劇でアントニーという役を観ているというよりは、シェイクスピアの登場人物(モノローグ多数)を観ているという気になる。
松井。若干、ゴツい。そして、女形としては如何なものか?な声。歌舞伎の様な発声を想像したら、大衆演劇な発声(もちろん、それが当然だが)。安寿@クレオパトラで感じた、シェイクスピアに出てくる女性なのに、低音でたたみかけるということが無いため、典型的なシェイクスピアの女性役を観ていると感じた。
宝塚の元・男役と大衆演劇の女形役、どちらがシェイクスピアの女性役にハマるのか色々と比べてみたいかも。
和泉。まぁ、予想通りな声質。系統的には、染五郎風な発声だが、聞き取りやすい。ただ、役そのものが単調なため、アントニーとの喜劇シーンも普通にツッコミ役。
今井。思ったより台詞多し。なので、棒読み調になるかと思いきや、かなり自然。現代モノ(特にコメディ)だと台詞が浮くが、こういった時代モノで、こんなに自然に話すとは思いもよらなかった。ただ、そうなるとシェイクスピアでも、史劇・悲劇は良いが、喜劇はダメということか。バッカス踊りは意外にも踊っていたが、歌声は認識出来ず。また、台詞数に対して、舞台上にいる時間は長かったので、周りの台詞に対する反応(表情)が楽しめた。
深沢。典型的なシェイクスピア道化。最初、占い師と被るかと思っていたが、結構キャラ立ち。そこは流石というものか。
本多。今回、一番美味しい処を持っていく。今回、色々なジャンルな役者が集まっていたが、小劇場系役者が、ここまでウェイトを占める役に付くとは思わなかった。
松田。カツラを被り女官役。最初の登場は"男"というカンジだったが、女官としての台詞廻しが自然。蜷川演出のオールメールシリーズとかで、一度観てみたいかも。
光枝。トートとカリオストロを足して2で割った衣装は予想外にツボ。台詞自体はほとんどなかったが、常に舞台にいて色んな表情が楽しめる。ただ、道化に対して、本当に要所要所でしか台詞なし。勿体ない。
昨年、同作品を観ているがかなり印象が違う。そもそも、潤色しているのもかなりあるとは思うがそれでも、ラストのアントニーの自害の流れになるまで、同じ作品を観ているとは思えなかった。
吉田演出は、史劇を観ている印象が強かったが、こちらの方が重い中にも喜劇があるシェイクスピア劇を観ている印象に。
結構、笑いのシーン多数。それでも、チラシを落としている人が多いので、寝ている人が多いか?
若干、アントニーのクレオパトラに対する感情(好いたり、忌み嫌ったり)が長かった。
衣装としては、アントニー側が赤、シーザー側が白、ポンペイ側が黒。そのため、イノバーバスは赤と白ミックス。この辺が大変に分かりやすい。
音楽は前回と一緒の人。なので、シェイクスピア劇で良く聞く旋律。というか、笠松氏の経歴をちょっと調べたくなった。