
校長に辞職を出した際「あの事故が原因ですか?」と尋ねられました。
確かに、私が辞職を決意したのは娘の死が原因です。
しかし、もしも愛美の死が本当に事故であれば、教員を続けていたと思います。
ではなぜ辞職するのか?
愛美は事故で死んだのではなく、
このクラスの生徒に殺されたからです。
とある中学校、終業式後のホームルームで
担任の森口先生の「告白」から
愛娘を奪った生徒への復讐劇が始まる。
私は中島哲也監督の映画がとても好きで、
仕事帰りにレイトショーに足を運んで鑑賞した後
やるせなさに打ちのめされ、
翌日からツアー旅行だったというのに
知らない人達に会ってにこやかに振る舞うのが嫌になる位の
悲しくて絶望的な気分になった。
それくらい、よくも悪くもパワーのある映画で
原作の力も勿論あるけど
さすが中島監督の作品だと思った。
主演の松たか子さんの演技力は目を見張るものがある。
ラストシーンの表情には鳥肌が立った。
人間を語る上で外せない残酷さ、エゴ、狂気、愛情が詰まった映画。
主人公の復習と母子愛に焦点が当たりがちな内容だけど、
犯人の生徒が殺人に至った経緯にも重いテーマがある。
やわらかい子供の心に歪みと闇を生む手は?

ゲーム感覚の残酷ないじめ行為。
親の愛情不足。過保護。傷つけられた自尊心。
本気でやるせなくなったけど、
それだけに色々考えさせられるストーリーだった。

重力ピエロからのホノカアボーイで好きになった
岡田将生さん演じる森口先生後任の熱血バカ教師「ウェルテル」。
単純で洞察力や思慮に欠け、視野が狭く、
自分の正義感を他人に押し付けて自己満足する独善的な人間。
自分の一方的な言動から人に嫌な思いをさせても、全く気づかない。
むしろ感謝され尊敬されるべきとすら勘違いしている…、
悪人ではないけど決して善人でもない。
「あああ…いたわー、こういうタイプの人……」って感じで
リアルに私が一番苦手なタイプの登場人物。。
岡田将生さんが演じてたからこそ暑苦しさが中和されてて
丁度良かったと思う。
何を血迷ったかDVDで再び観て
案の定また打ちのめされてるわけですが
私は元気です。
(リアルタイム更新)