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世界でいちばん眠い場所
「これは眠りについてのお話です」

観た。
逃したらもう直には一生観れないって改めて考えたら
どうしても観たくなって。
観て良かった。
ありがとうって言いたい。
観るきっかけそのものになってくれた
客演で役者初挑戦のやついさんに。
それから
東京の寒さを完全になめてる私に注意してくれたり
チケットの心配してくれたり
観られて良かったと喜んでくれたり
観劇はしないのに立ち寄ってくれたりした
みんなに。
飛行機も安い便がタイミング良い時間帯に
きれいに残っていて、
驚きの低価格っぷりでした。
帰りは時間ぎりぎりだったけど。

まずは客席に足を踏み入れて
舞台セットの美しさに思わず
「うわーきれい…」と独り言を呟いてしまった。
ガラスばりの床中央に
ぽつりと設置された革のソファー。
それを取り囲む、青光りするディスプレイを嵌め込んだ白い立方体。
眠気を誘う落ち着くBGM。

前日仕事やドキドキで
ろくに寝てなかったから眠くて、
始まったら目が覚めるだろうと思ってた。
けど。意識は完璧には覚醒しないまま。
つまらないからとか、そんな理由じゃない。
本当に人が眠っている最中の
夢を覗くような舞台だったから。
ストーリーラインや登場人物が
はっきりした演劇ばかり観たり出たりした私には、
新しい体験だった。

言葉、映像、空間、動き、
のモンタージュ。

夢を傍観するみたいに心地好く、
ぼんやりしながら観た。
眠りについての舞台。
考えるよりも感じた。
官能的であったり
切なかったり
笑えたり
無機質であったり
あたたかかったり
凄くきれいだった。
「きれい」のイメージは
ガラスのスノードームの中に森林があって
そこに舞う雪を眺めてるみたいな感覚。
観終えてから思い出して考えてしまう、
それも夢みたいだった。
珍しく舞台のパンフレットを熟読。

役者としてのやついさんは
凄く、よかった。
単純にかっこいいという言葉では
表現しきれない魅力。
演出も素晴らしいんだろうけど、
内から滲み出るものがある。
その体温で全体を温めていた。
やついさんは内側が温かくて
じんわり放熱するカイロみたいな人だと思う。
すごく人間らしい人。

※画像はだちんの夢に出てきそうな音楽室