私は学生時代からよく献血をしている。
昔は献血の景品としてハンバーガーの無料券や
図書券などを頂いたこともあったが、次第に
景品は減っていって、最近ではオーラルケア用品
や洗剤を頂くことが多くなった。個人的には
献血の景品よりも、献血の検査結果の方が
気になっている。普段から健康な生活を送りたいと
願っているが、献血の検査結果を見て、自分が
気付いていなかった「数値の悪さ」を知った
こともあった。献血の検査結果を元に、毎日の
筋トレやウォーキングの量を調整して、
悪い数値があればそれを修正することにしている。
そんな自分が約3年半前に「献血70回目」を
クリアした時に、献血ルームのスタッフの方から
「もうすぐ献血70回の記念品が届きますよ」と
教えて頂いた。それから何ヶ月も後に
自宅に赤十字から大きな包みが届いた。
中には大きな表彰状やグラスの杯などが
入っていた。また、少ししてから赤十字から
封書が届いて、「人数に限りはありますが
吉本新喜劇に招待します」との手紙が入って
いた。
2021年のバレンタインデーに、私は献血を
通して吉本新喜劇を観ることができた。
なんばグランド花月に入って、初めて客席から
見た劇場の舞台は、大袈裟ではなくスポットライトで
輝いていた。トミーズさんや海原やすよ・ともこさん
達の漫才を見て、テレビで見るよりずっと面白いと
思った。最も印象に残ったのは、吉本新喜劇で
坂田師匠がセリフを忘れる度に、客席から大きな
歓声が飛んでいたことだった。公演のスケジュールが
終わった後、トイレの近くで偶然私は坂田師匠と
お会いした。私が坂田師匠に「セリフを忘れて
おられましたね」と言ってみると、坂田師匠は
「じゃかぁしいわい!」と言って、私にサインを
書いて下さった。坂田師匠は「また来てよ」とも
言って下さった。献血ルームの方の話によれば、
献血100回目をクリアできたら、また吉本新喜劇に
招待する「かも知れない」とのことだった。
それから約3年かけて、私は仕事の合間や休日
などに成分献血の回数を重ねた。早いペースで
成分献血を重ねて、献血ルームの方から
「1年に献血できる回数は決まっているので、
次は2週間後にはできませんよ」と言われたりも
した。献血ルームまで行って、血液の比重不足で
献血できなくなることを防ぐために、献血日の
前からレバーを食べるようにしている。
そして、やっと「献血100回目」をクリア
した。また数ヶ月が経った後、赤十字から今度は
小さ目の包みが届いた。中に表彰状やグラスの杯が
入っていた。ところが、表彰状は献血70回目を
クリアした時の表彰状よりも、ずいぶん小さかった。
さらに、待てども吉本新喜劇へのお誘いの封書は届かず。
私が献血ルームのスタッフの方に聞いてみると、
「予算の関係で吉本新喜劇への招待は
無くなりました」と言われた。ショックだった。
坂田師匠の新喜劇をまた見たかったので・・。
その後も私は献血を続けている。なんばグランド
花月で行われた「献血のつどい」で、自分より
多く献血している人が沢山いたからだ。献血70回や
100回では、あの会場の中では回数が少ない方だった。
そしてやっぱり、献血の検査結果を元に自分の
現在の健康状態を把握して、良くないところは
修正したいと思っている。私はこれからも、
献血の回数を重ねて、いつかまた吉本新喜劇に
招待して頂ける日を心待ちにしている。