コンコンッ




『どうぞー』




ガチャッ






日「明けましておめでとうございます」



「お久しぶりです、今年もよろしくお願いします」



『明けましておめでとう、2人してここに来るってことはもう決まったのか?』



日「はい…23日に婚姻届出します」



『ずいぶん急ぐな』



日「これでも待つ方ですよ、本音は今すぐこのまま出しにいきたいくらいです(笑)」



『(笑)わかったよ…夜間にしろよ、騒ぎになる』



日「それはもちろん」



『次の日…各社に流す文書にサインしに2人でこい』



「「わかりました」」



『その日にすぐ流すから、仕事は休めよ…栗原と木村に伝えておくから』



日「ありがとうございます」



『じゃあもう行っていいぞ』



「早田部長…許可していただいてありがとうございます」



『…体調はもういいのか?』



「はい…3月のトークショーから復帰が決まりました」



『ならいいんだ…無理はするなよ?』



「はい(^^)」



『はぁ…お前らももうそんな年かぁ…どうりで俺も歳とるわけだわ(笑)』



日「実は社長よりおっちゃんですもんね(笑)」



「え!∑(๑º口º๑)!!」



『言うなよ…』



日「あはは!すいません(笑)」



『ほらほら、もう行け!俺も忙しいんだから』



日「わかりましたよ~(๑˘・з・˘)」



「では失礼します」




バタンッ




日「……あ、木村くんに渡すものあったんだった!ちょっと待ってて?」



「うん(^^)1階で待ってるね」












「あ……」



ふと窓の外に雪が舞っていたから少し外に出てみる事に



今年初雪だなーなんて思いながらインスタ用写真を撮っていたら




『泉ちゃん……』



「!!……前野さん…」



『逃げないで!大丈夫、なんにもしないから…』



「……」



『2年間…服役しながらずっと後悔してた…』



「後悔?」



『うん…怖い思いさせて…あんなにも追い詰めるような事して…ほんとに申し訳なかった…』



「何で「お待たせ、泉…!」



日「前野さん…」



『久しぶりだね、日高くん』



日「泉…下がってろ」



「光啓……大丈夫…1度ちゃんと話したかったから…」



日「わかった」



『13年前、君を福岡の会場で見つけた時に原石だと思った…磨けばいくらでも輝ける…

君を輝かせるのが俺の仕事だと…父親のように見守ってるつもりだったんだ…』



「前野さん…」



『予想通り君は年々輝きを増して綺麗になっていった…

でも、AAAへの加入が決まってから自分でもよく分からない感情を抱くようになった』



「……」



『…親心なのか君に恋をしているのか

…たぶん後者なんだろうと気づいた時にはAAAのメンバーに嫉妬してたんだ…日高くん、君にね』



日「え…」



『自分じゃ気づいてなかったんだろうけど、1番泉ちゃんと距離が近かったよ(笑)』



日「/////」



『君を独り占めしたいがために身勝手な行動をしてた事、本当にすまなかった…

謝って許される事ではないのは分かってる…

僕を恨んでくれていい』



「そんな…」



『…海外に行こうと思うんだ』



日「え?」



『誰も僕の事を知らない国で一からやり直してみるよ…』



「前野さんなら大丈夫ですよ…きっとやり直せます」



『泉ちゃん…』



「恨んでなんかいません、私をここまで育ててくれた人を恨むなんて出来ないです…

それに、今こうして大切な人に出会えたのも前野さんのおかげです(^^)」



『ほんとに優しいね…君は…そんな所が好きだったんだ…』



日「………」



「ありがとう…ちゃんと話してくれて…前野さんの気持ち、ちゃんと受け止めます」



『ありがとう…2人のことは風の噂で聞いてるよ…日高くん、泉ちゃんをよろしくね』



日「前野さん……任せてください」



『よかった…じゃあもう行『やっとみつけた♡』



日「!!」








せっかく前野さんと泉がちゃんと向き合えて、これで心のつっかえがなくなったと思ったのに…




不敵な笑みが怖い………