光「遅いな…」



後夜祭が始まる直前、トイレに行った紗矢香が戻ってこない…



宇野か千晃と会って喋ってるのか?



もしかして何かあったのか…




「だっちゃんお待たせ」



光「千晃、西島…」



千「あれ?紗矢香は?」



光「それがさっきトイレ行ったきり戻ってこねーんだよ?見てない?」



隆「知らねーよ?」



秀「日高!」



光「秀太…どうした?息荒いぞ」



秀「ハァ…さっき…紗矢香が知らねー奴に連れて行かれてたぞっ」



日「…!!どこ行った!!?」



秀「ごめん!わかんねー!」



日「どんな奴だった!?」



秀「一瞬だけだったからはっきり見てねーけど、たぶん眼鏡かけてた!黒縁の!」



日「…サンキュ!とりあえず探すわ!」



隆「俺らも行こ!」



千「急がないと!何もされてなきゃいいけど」



隆「秀太は宇野ちゃん待ってて!合流したら浦ちゃんに連絡して!」



秀「わかった」



千「秀太よろしくね!」






くそっ俺も一緒にいけばよかった…



誰だよ!人の女掻っ攫っていく奴は!



見つけたらただじゃおかねーぞ!!










嫌な予感と憎悪を抱きながらも学校中を走る




けど紗矢香の姿が見つからねぇ…




どこだよ!どこにいんだよ!




焦る気持ちから無駄に広い校舎にイラつきを覚える



prrrr…




光「!…もしもしっ」



実「日高くん!秀太から聞いた!秀太が見たのはたぶん堀田くんだよ!」



光「堀田!?」



実「うん!クラスの子がトイレ前で堀田くんと話す紗矢香見たって言ってるし、間違いないよ!」



光「わかった!サンキュ!」





その子が堀田を知ってたのが助かった



あいつまだ諦めてなかったのかよ!



紗矢香に指一本でも触れてみろ、容赦しねえ!!




『あ、日高くん!1人?どうしたの?』



光「紗矢香見なかった!?」



『三浦さん?見てないよ~はぐれたの?』



光「堀田に攫われた」



『堀田って…3組の堀田くん?!』



光「そう!」



『日高くん、堀田くんてヤバいって噂だよ……』



光「え…」



『堀田くんて1年の秋に転校してきたんだけどね…

塾に前の学校で同じクラスだった子が居るんだけど、その子から聞いた話が、転校になった理由が前の学校で告って振られた子を放課後呼び出して無理やり襲ったって…』



光「!!!」



『とりあえず、私も探してみるよ!』



光「ありがとう!よろしくね!」




ヤバい……



くそっ!どこ行ったんだよ!



紗矢香が襲われでもしたら…



そんな事になったら半殺しじゃすまねぇぞ堀田!!!











「離してっ…お願いっ…」



堀「ダメだよ…離したらさやかちゃん逃げちゃうじゃん…」




外したネクタイで手首を縛られる




「痛っ!!」



堀「好きなんだ……さやか」




豹変した堀田くんが怖くて…



蛇に睨まれた蛙のごとく…動けない




「…っ!やぁっ」




キャミソールを肩から下ろされて下着が露になる…



光啓に…光啓だけに見て欲しかったのに…




堀「可愛いね」



「んー!!」




首筋に触れる感触に嫌悪感を感じる



やめて…



それ以上は触らないで…




初めてを奪わないで…