千晃の話を冷静に受け止めるメンバー、そうでないメンバーと思いは様々だが、みんな黙って千晃の話を聞く…
日「あのさ、その理由でこないだ3人で揉めたの?」
千「だっちゃん…もしかして…」
日「ごめん、あの日帰ってきたら千晃と泉が話してるの聞こえたんだ…
妊娠してるってハッキリ聞こえた訳じゃないけど、3人分の食器はあるのに宇野だけいないし、2人は泣いた形跡あるし、千晃だけお酒飲んでないしで異様な光景だったから確信はしてた」
與「日高知ってたんや」
日「うん。でも俺じゃなくて千晃から直接みんなに話すべき事だから敢えて聞いてないふりしてた…ごめん」
栗「そっか…会社としてはまだ卒業は決定ではなくて、みんなと話し合いを重ねてメンバーみんなが納得してから千晃ちゃん自身でファンに報告してほしいの」
日「俺は卒業でなくても他にやりようがあると思う…でもはっきりした意思があるし、両立を選ぶことで千晃が辛くなるのなら仕方ないとも思う」
末「俺も日高と同じ意見」
西「俺は千晃がちゃんと考えて決めたなら引き止めたりはしない。それが千晃の人生だと思うし」
與「えー!!にっしーほんまに思ってる!?」
西「本気だよ…そこまで意思があって迷いがないなら止めた所で気持ちは変わんないでしょ」
浦「旦那さんは何て?仕事やめて欲しいって言ってるの?」
千「直接的にやめて欲しいとは言わないけど、ライブとかで長期間子どもから離れる事になるのはどうなの?とは言われてる……
確かに子どもが小さいうちは母親が病気でもないのに子どもと何日も離れるなんておかしいし」
與「でも千晃の旦那さんて出張とか多くてしょっちゅう家空けるんやろ?
ツアーなら楽屋に子ども連れてきたり、地方でもあんまり遠くない所なら日帰りとか…
やり様あると思うし、何も辞める必要ないやん」
西「確かに…子供は誰かは絶対お世話してくれると思うで?俺らだっているし」
浦「で、さっきから喋らない女子2人はどうなの?」
栗「はっきり言っていいよ…これは男女で考え方が違うものだし」
宇「私は…背中押したい気持ちはあるんだ…けど、ずっと女子2人で…泉が入ってからは3人で色んなもの乗り越えて来て…
正直千晃がいないAAAを受け入れる事ができない…」
「宇野ちゃん…」
宇「分かってる!子育てしながら家庭とAAAを両立させるのが簡単じゃない事くらい
…それでも!可能性があるならずっと8人でAAAやって行きたいよ…
フォローくらいさせてよ!何で迷惑なんて思うの!?迷惑なんかじゃないよ!!」
「宇野ちゃん…ちょっと落ち着こ…」
宇「ごめん」
浦「泉は?」
「私は…千晃には幸せになってほしいから背中を押したい気持ちもあるけど、AAAには千晃が絶対必要だとも思ってる…どう整理つけたらいいのか分かんないんだ…」
日「…」
「でも正直、私もまだ素直におめでとうって言える気持ちじゃなくて…ごめんなさい、千晃」
伊「…ううん、いいの…」
3人を見るのが苦しい
千晃は2人には誰よりもおめでとうって言ってほしいはずだし、2人も内心は誰よりも千晃を祝いたいはず
でも今まで色んなモノを女子同士で分かち合ってきた経験が邪魔をしてる…
俺たち男メンバーには到底経験出来ない事をこれから千晃は経験する事になる
その辛さや大変さは経験した人、これから経験する人にしか分からない…
それでも男女で一つだけ共通する思い…
千晃には無事に赤ちゃんを産んで幸せになぅてほしい…
それがいちばんの根底にあるから、今宇野と泉は気持がゆらいでいる
何とかしてやらないとな…