東京に戻ってくるともう夜中……




「ありがとう、付いてきてくれて」




日「恋人を心配するのは当たり前だよ。」




「そうやね…じゃあ…また明日」




日「ダメ、今日は1人になんてさせない」




「光啓…」




日「帰って1人になったらまた泣くだろ…こんな時くらい甘えろよ」




「ありがとう……」




日「行くよ、はい」





手をつないで光啓のマンションへ



大きな手にしっかりと包まれてる事に安心する












「光啓、シャワーありがとう」




日「早かったね。もっとゆっくりしてくれてよかったのに(笑)」




「ううん…光啓も早くはいりたいかなって」




日「そっか(^^)じゃあ俺も入ってくるね」




「うん、行ってらっしゃい」













光啓がシャワー浴びてる間に仁美から預かった吉澤くんからの手紙を読むことに。









吉井へ



こないだは突然告白してごめんな?

彼氏に余計な心配させてしまったことも謝るよ。


実は最近、受け持ってるクラスの女の子から告白されてしまって。

その子が本気だなんて思いもよらなかったからいつも通り冗談混じりでかわしたら傷つけてしまったみたいで……

怒ったその子の友達にハメられてしまって……学校にいずらくなってしまって悩んでたんだ。

ふと吉井の顔が浮かんで会いたくなって……でも彼氏がいるのも知ってるから仁美に相談してみたんだ。

そんな時ふと悪魔が囁いて、スキャンダルになれば吉井が俺に振り向いてくれるとか勝手に思って週刊誌に情報を流してしまったんだ……

そのせいで吉井に中傷がいくのを見て自分がしたことの重大さを思い知って、謝ろうと吉井に電話したんだけど忙しいみたいだからずっと言えずにいたんだ。

だんだん状況は悪くなって職場でも居場所がないし、でもクラスの子は受験生だから途中で担任やめれないし、帰る所ももうないし、毎日まともに眠れないし、吉井への申し訳ない気持ちで苦しいしで生きてくのがしんどいんだ。


もう楽になりたいんだ。


こんな手紙で謝ったところで許される訳ないのわかってるけど、もうおかしくなりそうで。


ごめんな……逃げることを許してください。


吉澤 悠












ねえ吉澤くん……




言葉が出ないよ……




どれだけ辛かったんだろう……




唯一の身内のお母さんが亡くなってから頼るところもなくて1人きりで何もかも背負って……







そんなあなたに私はなんてひどい仕打ちをしてしまったんだろう……

ホントに最低だ……





落ち着き始めていた私の心がまたざわつき出す




私は何にも出来なかった




高校時代あんなに助けてもらったのに、




クラスの人気者ででも嫌な所の全くない…そんなあなたに惹かれてたのに、




こんな私をずっと好きでいてくれたのに……






私は……そんな彼の苦しみを幸せな時間の中で頭の隅っこに置きっぱなしにしていたんだ




ごめんね…吉澤くん




今の私は……謝ることしかできないよ