伊「だっちゃん!」




日「千晃……」





少し気持ちが落ち着いてみんなの所へ戻ろうとしたら千晃に呼ばれた。





伊「もうそろそろ時間だと思うけど……」




日「まじか!わりぃ」




伊「どうしたの?らしくないね、あんな怒るなんて」




日「だよな。自分でもびっくりなんだけど(苦笑)」




伊「泉、悲しそうな顔してたよ……自分が悪いんだって落ち込んでた」




日「泉が悪いわけじゃないんだよ……ただ…何か悔しいんだよね……

俺が知らないあいつを沢山知ってる人が目の前で楽しそうに喋ってると。」




伊「うん……」




日「泉も嬉しそうだったし……

飲みに誘われたって知って、なんて言うか独占欲が爆発した……」




伊「だっちゃんらしいなぁ~(〃艸〃)

仕事ではガンガン攻めてくのに、泉の事になると余裕なくなるのが(笑)」




日「やっぱ俺余裕なさすぎだよな~(^_^;)」




伊「いいじゃん、余裕なくたって……

必死になるくらい相手を想ってるって事だし」




日「千晃…………」




千晃の言葉で気持ちがなんか晴れた気がした。




こういった恋愛絡みの話は千晃がいちばん話しやすい。



実は泉を好きになった時も最初に千晃に相談したっけ……




日「俺さ、泉の事がどうも好きみたいなんだよね」


伊「私と宇野ちゃんはそうなのかな?

ってうすうす思ってたよ(笑)」


日「まじで!?」


伊「泉の事しょっちゅう気にしてるし、

私と宇野ちゃんと喋ってる時でも

ずっと泉の心配してるし(笑)」


日「まじか……恥ずかしっ俺///」


伊「男子メンバーは気づいてないんじゃない?(^^)

いいじゃん、今の泉には助けてくれる人が必要だよ……」


日「まさか今更メンバーに惚れるなんてな(笑)」


伊「今だから好きになったんだよ。心も大人になって、

改めて見えてくるメンバーの良さもあるじゃん」


日「そうだよな……」


伊「気持ち……ちゃんと伝えなよ?

泉、今見ててとても幸せそうじゃないし、

だっちゃんが笑顔にしてあげてよ?」






千晃ならではの優しさが暖かった。



泉と恋人になれてからも時々ふとした時に気にかけてくれる。




『いいじゃん、余裕なくたって……

必死になるくらい相手を想ってるって事だし』



さっきの千晃の言葉が過ぎる





そうだよな……

余裕なくても、必死でも、カッコ悪くても好きなんだ。



誰よりも、何よりも大切なんだ。





日「千晃……ありがとな」




伊「ほら、いくよ!泉、会社に寄るみたいだし謝ってきなさいっ」





千晃の言葉がすーっと胸に染み込んでいく感覚がした




本当にこういう時の千晃は誰よりも頼りになる





明日から次のリハまで泉と顔を合わせる事がないだろうから今日家に行く予定だった。




この後会えるだろうか……





泣いてないといいけど……。






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