8月16日 準備作業は予定通り進んだものの、前日のゼネストの影響で一日遅くカトマンズを出発。
8月13日は道路の状況、ポーター集めのためスタッフ2名を先発隊としてジュムラへ派遣、16日はメンバー4人とスタッフ4名、大量の食料、装備をチャーターバスに積み込み、朝7:30にカトマンズを出発、一路スルケットへ。
カトマンズ盆地を抜けるとインドまで広がる大平原をひたすら西へと走る。
ここはネパールでも標高は100mもなく、緯度も低いためバスの中は蒸し風呂状態。汗がとまらない・・・
バスで走ること12時間、スルケットまでは到達できず、ネパールガンジ付近の町で一泊。
8月17日 スルケットを越え、ダイレク郡へ。このあたりから道が悪くなり、カルナリ川左岸の斜面に造られた道路は所々土砂崩れで崩壊していたが、ドライバーさんのテクニカルな運転で乗り越えることができた。
ダイレク郡にあるキリキジュラという小さな村で、ここから先は道路が完全に寸断されているため、ここから歩くことに。先発隊のスタッフとも合流。ジュムラからポーター24人を連れてきていた。
予定では、ジュムラまで1日手前の村までバスで入れるとの情報だったが、キリキジュラはまだダイレク郡。これからカリコットを越えてジュムラまで歩かないといけない。4日間の行程だ。
8月18日 キャラバン開始!計画上キャラバンのスタート地点であったジュムラをめざす。
カルナリ川左岸をひたすら歩き、カリコット郡へ入る。群都のマンマは対岸の山の上、標高差約1000mを登りつめ、マンマの町で泊まる。キャラバン一日目にしてはなかなかハードな行程だった。ポーター達も不満を訴え、レストを入れるか給料賃上げを要求し、夜は口論となる。お茶をおごり、なんとかなだめて明日出発できることになる。
8月19日~21日 マンマからカルナリ川とティラ川が分岐し、我々はティラ川右岸の道を歩きジュムラをめざす。所々土砂崩れて崩壊した部分を高巻きしたが、おおむね道は広く歩きやすい。ポーターの一人が酒飲みで二日酔いで荷物を担げなくなってしまった。これが2日も続いたため、一旦解雇するが、どうしても働きたいとのことで再雇用。荷物は担いでくれたが、結局ジュムラに着くまで二日酔いは続いた。
そんなこんなで歩くこと4日目、ようやくジュムラ群に入り、ララという町に到着。ここからジュムラまではバスで移動する。バスに乗り込み、これでやっとジュムラに着けると思ったその時、バスが小さい沢を渡渉中にスタックし、水没してしまう。大量の水がバスの入り口から車内に流れこみ、「ああもう今日はここまでか」とみんな苦笑い。バスの運転手はエンジンカバーを取り外し、8割ぐらい水に浸かったエンジンをマイナスドライバーでなにかいじっている。「そんなんしても無意味やろ~」と諦めていたが、奇跡的にもエンジン再起動!バスは動き出し、沢を抜ける。そしてその日のうちに無事ジュムラに到着。
キャラバンのスタート地点がいつのまにかゴールになってしまっていた4日間だった。
山間部と違い、まっすぐな走りやすい道路が続く
カトマンズ~ネパールガンジを結ぶ国道は人の往来が激しい
キャラバンスタート! カルナリ川左岸を歩く
何度か崩壊した部分を靴を脱いで徒渉
ティラ川の対岸にも村が点々とある。美しい棚田が広がる。
ララ到着。ここからジュムラへバスで移動する。
まさかの水没! 今になって笑える話 このときは…もう
写真・文 小林