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気分:平日なのにお昼からカフェでブログを書けたのなら大安吉日。

 

 

 

日本において桜ほどもてはやされている花はないのではないだろうか。

これほどまでに咲くだけで喜ばれる花を探してみても桜以外は見当たらない。

 

一斉に開花して春の訪れを告げ、

自分の軒下でどんちゃん騒ぎの宴会を楽しませたと思えば、一か月も経たずに去ってしまう。

 

桜を人に形容するときの多くは「はかなげで美しいさま」として表現されることが多い。

 

だけれど私はそうは思わない。

男らしく派手で豪快な性格な親分みたいな人なのだろうと思う。

筋骨隆々でいつも口には爪楊枝を咥えているようなそんな人に違いない。

 

 

そんな今日は一日で冬の終焉と春の来訪を同時に感じられる何ともお得な一日だった。

 

 

昨晩はアラームをかけ忘れたのだが、

すきま風がホイッスルのような高い音を出してくれたおかげで眠りすぎることはなかった。

 

強風が窓枠をどどっどどどっ

雨がガラスにばしっばしっと鳴らしている。

相も変わらずすきま風はひゅーひゅおーと高い音。

 

外ではこんな朝早くから賑やかな荒天オーケストラが開催されているらしい。

窓の外を見てみるとずいぶんと激しい演奏のようなので

今回は家の中から聴かせてもらうことにした。

 

昨日スーパーで買った少しばかり高いパンに少しばかり高いジャムをのせて、

少しばかり高い朝食をいただく。なんてことない素敵な一日のはじまり。

 

 

時計の針が真上に近づくにつれて荒天オーケストラの演奏も

だんだんと終盤に向かっていくようだった。

 

タイミングを見計らい出かけたつもりではあったが、

駅に向かうまでの道のりで傘がひっくり返った回数を数えるのを諦めるほどだった。

 

 

目的地に着いてしばらく歩く。

 

行き道の電車の中で長い間眠ってしまっていたのだろうかと思うほどの蒼天が広がる。

今朝の荒れ具合なんて忘れてしまったかのように行き交う人にも笑顔があふれる。

 

ああ、たしかに春の陽気は穏やかで心地がよい。

 

寒桜の前座を終え、いよいよソメイヨシノの大一番。

そう考えるとやっぱり桜はずいぶん目立ちたがり屋なのかもしれない。

 

これからはじまる日本中を巻き込んでの桃色渦巻く大宴会。

それはそれはド派手な時間となるのでしょう。私も漏れず春宴を楽しみたいと思います。

 

カフェに向かう道に咲く街路樹の寒桜。

地面には今朝の賑やかさを人々に忘れさすまいと言わんばかりの桜絨毯。

 

私はしっかり覚えている、今朝聴いたあの賑やかな音たちも嫌いじゃない。

 

generation prompt:

An orchestra is being held under a dark sky and a raging storm. There is no audience, instead the performers are concentrating on their instruments with serious expressions. In the conductor's hands, the music dances with the wind and resonates with the thunder. Even in the midst of a storm, the power of music is great, and the performers are captivated by its beauty and power.

 

※こちらも素敵だったので