HI-FIVE

IS

COMIN'!!!!


2010.11.03.OUT!!!!



$DABO Official BLOG『PAPER MOON MAN』powered by アメブロ


1. カタパルト・デッキ

2. サンテグジュペリ(夜間飛行)

3. ラップ現象(降臨なう)

4. デッパツ進行

5. ケツにマシンガン

6. Love and Hate(ニコイチ)

7. TEST Mi feat.RYO the SKYWALKER

8. I REP / DABO, ANARCHY, KREVA

9. AZS feat.Kj from Dragon Ash

10. オレヨマケンナ。

11. お江戸花吹雪

12.SWEET 90's BLUES feat. SUIKEN,K-BOMB

13.KO-KO-DA (エピローグ・ソング)



当の本人による全曲解説 その11

お江戸花吹雪

Produced by LIL'OGI



ちょりーっす、札月だもんでー。今日もやるもんで、全曲解説!"AZS"そして"オレヨマケンナ。"と沁み入る曲が続いてしんみりした所でここらでまたワヤなやつ曲が来るわけです。それが今回の一品、"お江戸花吹雪"!どんな曲なのか今日も俺の解説とともに想像しておくれ(笑)。ほなまいりましょ。


"TOKYO SHIT"を知ってるかい?これは俺がmixiで起こしたムーブメントで、一年くらいやんわり続いたのかな?そもそも3~4年前にBUSTA RHYMESというアーティストの"NEWYORK SHIT"という曲があってね。ヒップホップの聖地として昔の勢いをなくしたニューヨークにBUSTAが地元民としてハッパをかける内容なんだけど俺はこの曲が好きでねぇ。"NEWYORK SHIT"はDIAMOND D.というアーティストの"I WENT FOR MINE"という曲のオマージュなんだけどその原曲も好きでさぁ。地元を盛り上げたいって言うその内容も共感しちゃって「俺、これやる!」って盛り上がっちゃってさ。その頃俺は遅ればせながらネットに触りだしてやっとこ慣れてきたくらいの頃で、ネットの可能性に驚愕するとともに「なんでこんな0円でプロモーションできることを俺よりよっぽどネットに慣れてる若いやつがやんねんだ?よし、いっちょ先手売って見せつけちゃる!」ってなもんで"NEWYORK SHIT"のインストに東京讃歌"TOKYO SHIT"を吹き込んでYOUTUBEにUPした。共感したやつどんどん乗っかれー!とばかりに同インストをFREE DOWN LOADにしてmixiに貼付けた。すると瞬く間に数十種類のバージョンがYOUTUBEにUPされた。しかも東京以外の参加も非常に目立った!プロ・アマ問わずみんなが同じトラックに乗って自分の街とシーンをREPし、そりゃ熱く盛り上がったわけよ。


俺は千葉生まれの千葉育ちの江戸暮らし。とは言っても19から一人暮らししてるからもう16年?まぁまぁ短くないくらいは東京で暮らしてる。いい誤解も悪い誤解も大概晴れるくらい、この街のことをゆっくりじっくり知ってきたよ。そしてしばらくすると俺は外からこの街を眺めるようになる。地方に呼ばれだすようになっていくのだ。その後メジャーデビューしたら今度は海の向こうから眺めることにもなる。するとまた違って見えるんだね、東京が。恵まれてる街だなとも思うし怖い街だとも思う。いい所も悪い所もだんだん見えてくる。好きな街で嫌いな街、でも死んでも憎めない愛おしい街。いろんな思い出を重ねてきたよ。渋谷はもちろん新宿、目白、上野、巣鴨、ブクロ、練馬、下北、六本木、西麻布、都立大、碑文谷、そして今暮らしてる世田谷。いろんなとこに俺の人生の一部が転がってるよ。ここはやっぱ俺のネジロだ。東京の外から帰って品川駅に着く。羽田に着く。成田からのエアポートバスが渋谷に着く。ほっとするんだなやっぱ。ビルが見えると安心するんだ。これが俺の目が見慣れてきた景色だからな。空から東京の夜景を見ると「ああ、あそこに友だちがいっぱいいる」って思うんだよ。結局そこだよな。俺が16年かけて作ってきた人間関係があるんだ東京には。愛着のある人や場所がたくさんあるわけだ。それらが光の粒となって瞬くから東京の夜景が好きなんだ。


ずっとこの街でヒップホップしてきた。というより、俺はヒップホップしに東京に出てきたんだ。俺の地元にヒップホップはなかった。そんな高等なシーンがあるはずもない。今はわからないけど俺が高一の時だから20年前?その頃はマジBボーイのビの字もなかった。でも憧れが溢れて止まらない俺は自分が大人になるのが待てなかったんだ。だから都内の高校に行ったんだし、東京に出入りできる定期券がゲトれるならもう俺はなんでもよかった。とにかくヒップホップ好きな友だちが欲しかったんだ。一緒にクラブ行ったりライブ行ったりレコ屋行ったり洋服屋行ったりできる友だちが。千葉の地元にはいなくても東京にならいないわけないべ!そう思い込んで何も考えずに走り出していた。まんまと受験もクリアした。都内に通学する日々が始まり、終電間際まで俺は地元にほとんどいなかった。実際話が合わなくもない程度のツレはすぐに出来た。でも本当にガチのBボーイのツレが出来たのは俺が高二の三学期で高校をやめてからだった。18の俺がそこから夜の世界にどっぷり浸かっていくわけだ。そこからだよ、すべてが始まったのは。そして今2010年。今も俺はここにいる。他の人がどーだか知らない、でも東京は俺にとってヒップホップそのものなんだ。ここで学んでここで実践して、ここで鍛えられてここで花開いて、ここで稼いでここに落としてきたんだ。東京TOKYO。俺のヒップホップタウン。


地方や海外に行って思うことは、平日からヒップホップが聴けてしかもパンパンのイベントがザラにあるってことがいかに凄いかってこと。東京渋谷、大阪ミナミ。この二つの街は俺に言わせりゃヒップホップタウンだね。ヒップホッパーに優しい街でしょ。絶対毎日クラブでヒップホップ聴けるよ。可愛いギャルもいかついBボーイもチャラいオシャメンもみんなテキーラ飲んで酔っぱらってるよ。週末ともなればそりゃもう壁がびしょびしょになるくらいの熱気よ。平日仕事で出れないやつもいろんなとこから集まってくるから金土は激アツ必至。日頃のストレスの憂さ晴らしに爆音でヒップホップ浴びてヘロッヘロで帰っていく。この一晩でまた次の週の平日頑張れるってやつがたくさんいるんだ。もちろんみんながみんなセレブなわけじゃない。普段学生だったりバイトしてたり、就職してたり求職してたり、またはなにもしてなかったりするだろう。ただ、おっちゃんが飲み屋でクダを巻くように、俺たちはクラブでバカ騒ぎをする。それで癒される。何年経っても出かける時は心が躍る。運ちゃん飛ばしてくれ。あの街のあの店まで。カウンターでやつらが今夜も待っている。誰かが今夜も叫んでる。さぁお前の年収がいくらでも関係ねぇ、グラスを持ち上げて飲み干しやがれ。乾杯!BGMはヒップホップ。お、今の子かわいくね?お、目合った!出会いのBGMもヒップホップ。渋谷の夜のBGMはヒップホップ。だろ?


これはラッパーであるDABOが、という目線ではなく、あくまで一般客の目線でリリックが書かれている。週末だ、憂さ晴らしにクラブに繰り出そうぜ!スーツ脱ぎ捨ててパーカのフード被って、制服脱ぎ捨ててスニーカー引っ掛けて、朝まで大騒ぎだ。そんな僕のようなあなたのような、誰でもない誰かの渋谷夜遊び讃歌。東京ヒップホップ讃歌。ここにもラグジュアリーな単語は一切出て来ない。そこいらのクラブチューンに付き物のV.I.P.ルームや高級な酒の名前は出してない。今日はドリンクいくら分までとか決めてるあなた、タクシーは意地でもツレと相乗りしてくるあなた、燃費がいいって理由でテキーラしか飲まないあなた。セレブリティのゴージャスな夜遊びじゃない、これは生活の中にヒップホップが入り込んでいるあなたのための曲だ。渋谷の夜を漂う俺と仲間たちのための曲だ。そして一週間に七日間夜遊びが出来る俺たちは、日本一尖ったことを送り出さなければ絶対嘘なのだ。最高に尖ったイベント、最高に尖った作品、最高に尖ったクラブ、最高に尖ったDJ、最高に尖ったアーティスト、最高に尖ったショータイム、そして最高に尖ったパーティーピーポー。俺たちは手本にならなければならない。日本のヒップホップの最先端は常にここにあらねばならない。なぜならここは首都だから。世界に開けたニッポンの象徴だから。俺ははその誇りを忘れずに今日もこの街で息をしている。





「お江戸花吹雪」



花の都 江戸でOH YEAH


お嬢さんこちら 手の鳴るほうへ


俺らと回ろう ここらは顔パス


バーテンダー エントランス


マネージャー P.A. 照明 バウンサー


常連のあのダンサー バーカウンター前のギャングスタ


カメラマンにライター クラ○ジア持った◯◯


この場のキーパーソンならわかってる


この場の作法 礼儀 道理 心得てる