便所の棚から



あいつが見てる



用を足そうと



便器の前に立つたびに



あいつが俺に語りかける



シャンとしろて



まだまだだて



まだやれるが お兄やん



うん わかってる



やってみるよ



死してなお雄弁



ラッパーだね旦那



ヒップホップだね



ヒップホップのままだったね



そのままあいつは死んじまって



どっこい俺はまだ生きてる



温かい肉と考える脳



心臓はメトロノームのように



リズムを刻んで俺に呼吸をさせてる



この生をどう使うのか



命をどう使うのか



いつでもあいつに試されてる



わかってる



わかりきってるぜ



俺の乗る新幹線が名古屋を越えて



岡山を目指してることが



俺が生きる理由そのもの



仕事だ ヒップホップだぜ



今日もぶちかますんだ



客が立てなくなるくらい



俺はガチよ いつも通りさ



岡山にいても心は名古屋だぜなんて



甘ったるいことは言わない



目の前のステージに全身全霊



ゼニもらってんだ 当たり前だろ



今日は岡山とロックするぜ



でもね



今日のショーはお前に捧げたい



距離あるけどさ



時間あったら覗いてくれよ



俺いいショーするよ



メチャクチャヒップホップだよ



知ってると思うけど



時間は二時過ぎくらいかなあ



ハヂメがバックだよ



待ってっからさ



今日ステージで死んでもいいんだ



ヒップホップのまま死ねるなら



お前みたいにね



今日で五年か



お前は今も生きてるけど



目の前にいて触れないのは寂しいよ



握手してハグしてくっちゃべって



そう出来た時間が



今はとても贅沢に思える



大好きだぜ



みんなが永遠にお前を愛してる



忘れない



忘れられない



忘れさせやしない



R.I.P. T-X



お前を誇るよ兄弟



心から



心の底から