長い旅が終り 安らかに眠れよ


お前の描いた詩(うた)は 俺を不良(わる)くさせた  


人々は見ていた 浮世の物語  


河の流れを変えて 自分も呑み込まれ    


Searchin' for my life with you, boy.  


I wouldn't be the same as you, sir.    


時代(とき)に流されず 迎合(あい)もせず 語りかけた人よ  


涙の辛(から)さも教えずに 一人男が死ぬ    





想い出が今でも 心に駆け巡る  


Oh 華やかなりし頃は そう長くは続かない    


Searchin' for my life with you, boy.  


I would't be the same as you, however    


Oh, oh, oh.  届かぬ思いに気もそぞろ あれはただの夢か


唄えぬお前に誰が酔う やがて闇に消える    


Ah, 俺なら過去など語らない 男の気持ちで思う  


Oh, oh, oh. Feelingのボス 生まれ変われよ  


I don't care, I don't care. さよなら My hero  


I don't know, I don't know, 悲しみよ Hello    





Searchin' for my life with you, boy.  


I wouldn't be the same as you, however.    


後にも先にも誰もなく 何を残して去る?  


美徳のつもりが罪ばかり いつかまた逢える日まで    


Ah, 夜空の星くず見るたびに 裏切られた気持ちよ  


Oh, oh, oh. フォークソングのカス 教えてくれよ  


I don't know, I don't know. さよなら My hero  


I don't know, I don't know. I will never forget you    





長い旅が終り 安らかに眠れよ  


お前の描いた詩は 俺を不良くさせた










...サザンオールスターズの「吉田拓郎の唄」である。


愛したがゆえに憎んだ、ヒーローに対する叱咤の唄。


この曲には上記の1985バージョンと2003年バージョンがあるらしい。


俺は10歳の時に聴いた生々しい1985バージョンしか知らなかった...。


とにかく。


俺は33の男なのでこう思う男の気持ちもわかる。


そしてこう思われる男の気持ちもわかり始めている。


俺は俺に従うまで。


アーティストたるもの誰でもそうであろう。


我々はそうとしか出来ないのでそうするしかないのだ。


例えそれが君の望む俺でなかったとしても。


それでも我らは己に従うしかない。


なぜなら我らは自身の奴隷なのだから。


誰かが望んだ自分よりも自身が望んだ自分を選ぶ人種なのだから。


だが尊敬する桑田佳祐先輩の気持ちもわかる気がする。


とっくに冷め切っている人だと思う、良くも悪くも。


アスリートのような気持ちで音楽に接してきた人だと思う。


自分を超えてくれる後続のいないことに憔悴し切ったベテランだと思う。


だから時折、音楽業界に疲れた時にサザンを大声で歌いたくなる。


そういう時にカラオケに誘ってくれる人がいると俺は際限なく歌う!


先輩の唄は、味わい深いもんだ。


この人たち、俺らぐらいの歳の時にこんなこと思ってたんだって思うとね。


カラオケってのは基本自分が好きな歌を歌うモンだべ?


そうすると自ずと昔の歌が多くなるわな。


俺にとってサザンは特別なグループなのだ。


その中でも異色なこの曲、今思えば非常にヒップホップなチューンではないだろうか。


桑田氏はこの曲以外でも長渕氏に対するビーフ的なチューンを発表し、後に謝罪したりもしている。


とにかく... 桑田氏はおそらく不良ではないと思われる。


ただ、この「言いたくなっちゃったから言っちゃった」的スタンスはたまらなくB-BOYである。


この感情が前のめりになりまくったリリックスは彼の人間的なパッションの迸り以外の何ものでもない。


俺が先輩に対してそう思う時もあるし、後輩にそう思われることもあるのだろう。


いい、悪いではない。


ただ、昂ることは人間的であると思うのだ。


喜怒哀楽あっての人間だということ。


だから俺はヒップホップが好きなのだろう。


レゲエが好きなのだろう。


感情を否定したくないのだ。


だから俺はこの曲が好きなのだろーな。


「吉田拓郎の唄」は文句なしの俺的サザンクラシック!


いい曲ってのは聴く年齢や状況によって味わい方が変わるもの。


つまり生涯楽しめるということ!


賞味期限が長いんだな、そう言う曲をいっぱい作りたいよ。


ハイ、でわそんなこんなで寝るとします。


さよオナラ、プー。