シナリオ、脚本がいまいちな分、
石原さとみに随分と負担を強いた映画であった。
若い夫婦の一人娘が、ある日、行方不明になる。
2人は当然、必死で娘を探す。
しかし、二人の努力は報われず、娘の行方の手がかりはいっこうに掴めない。
それどころか、視聴率稼ぎのテレビ報道や、
ネットでの心無い書き込みや、
いたずら電話やらに二人は翻弄される。
その翻弄される様を描くのが、この映画の主眼とも言える。
愛する娘が突如、行方不明になって
見つからないのだから、
若い母親(石原さとみ)が
情緒も不安定になるのも当然だろう。
それでどうしても石原さとみが
泣き崩れたり、怒りを露わにするシーンが多くなる。
この役を演じた石原さとみは努力賞をあげたい。
シナリオは良くない。
テレビの偏向報道というのが、
テーマになっているのだが、
テレビが圧倒的な強者という設定には違和感しかない。
今ならYOUTUBEで情報を発信するという選択肢がある。
これを誰も言い出さないというのは今時無理があり過ぎる。
もう一つ。石原さとみは、
掲示板の誹謗中傷を見て心を病むのだが、
なぜさっさとコメント欄を閉じないだろうか。
もしくは、コメントを承認制にするとか、
やり方はいくつかあるだろう。
ついでにもう一つ。自分らもSNSで発信すればいいのに
全くそれをやろうとしない。
あくまでビラ配りにこだわる。
もちろんネットばかりに頼るのもナンセンスだが、
この夫婦はなぜかネットでの発信という選択肢を
なぜか縛られている。
吉田監督が脚本らしいが、
後半は息切れして、雰囲気で終わっちゃったて感じもしたし、
いまいちですなあ。
脚本も書けて、監督もできるなんて、
そんな才能が有り余るひとなんて稀有なんだから
脚本は脚本のプロに任せた方がいいんじゃないのかねー。