映画は好きだが、俳優の名前は覚えられないタチで、
この映画もほぼ全員、名の知らぬ俳優だった。
ただ、映画自体は、十分に楽しめた。
男女4人の、交錯する恋愛関係を描いたもので
全編を通して、クスっとなるシーンがちりばめられている。
序盤で言えば、むっちゃんという女の子と
ペンジーという男の会話で、
ビジネスホテルのバイキング式の朝食の話になり
「ご飯とトーストを両方食べる、あの背徳感がたまらない」
というやり取りがある。
「あと普段絶対飲まないオレンジュースと牛乳の組み合わせも
背徳的でいい」
「しかもオレンジジュースを飲みながらオレンジを食べちゃう」
なんて話で盛り上がる。
何が良いって
「背徳的」っていう言葉の選び方がいい。
これは普段の会話でも使わせてもらおう。
そしてこのペンジーという役は、
中島歩さんという方が演じていて、
とかくモテる男の役なんだが、
この人の声がいい。
よく女性は男の低く響く声に魅力を感じるというが、
それがよく分かる。
おっさんの私でもいい声と感じるのだから、
女性はなおさらだろう。
*
この映画のコピーに「屁理屈99%、名言(のようなもの)1%」というのがある。
それでいうと、終盤でベンジーが
往年のサッカー選手、ロベルトバッジョの名言を引用していて、
私は40半ばなので、バッジョは勿論知っているが、
この名言は知らなかった。
それはワールドカップでPKを外したチームメイトに
バッジョが投げかけた言葉で
「PKを失敗できるのは
PKを蹴る勇気を持つ者だけだ」
というもの。
何かこの言葉に会えただけでも
今日は得した気分である。
この言葉って、いろんな分野で活用できそう。