前々からもう一回見ようと思っていた作品で、今回で見るのは2回目。
改めて見ると役者がみんな芝居が上手くて感心した。
主役の三浦友和さんは言うまでもなく素晴らしい。
若かりし頃は、さわやか二枚目の役ばっかりだったと思うが、
いつから悪役をやるようになったんだろう。
『アウトレイジ』の三浦さんも素晴らしいが、本作品も良い。
南果歩さんも、優しいんだけど頭がちょっと変なお母さんという
輪郭が難しい役どころを、見事に演じている。
新井浩文さんは、今回は悪役でなく、優等生のお兄ちゃん役なんだが、
これも上手い。真逆の役がこなせるってすごいよ。
スキャンダルで芸能界から去っているが、このままいなくなるのは惜しい役者さんである。
そして田中麗奈も良い。死刑囚と結婚したがる変な女なんだけど
これがまたいい味出している。
ストーリーとしては、ある家族の崩壊というのを描いているんだけど、
このお父さんって、家とか世間体にはやたらこだわるのに、
食事が結構、無頓着なんだよね。
最初に食べているのがピザだし、その後も家で食べているのは
ほとんどが、コンビニの弁当とかカップラーメンだったりする。
なんかこの家族の食卓の味気無さが、この家族関係の崩壊を暗示しているみたいで
それもまた興味深かったな。