うーん。これはいまいち。

 

物語の輪郭が曖昧で、掴みどころがないような、

掴もうとすると手からこぼれていきそうな、言うなれば、

分かりやすい物語を意図的に拒否しているような、そんなところが

西川美和の映画の特徴であり、魅力でもあるのだが、

この映画では、裏目に出ている。

 

何というか、水分が多すぎて形が崩れたゼリーのようだ。

もう少し、物語の体をなした方が良かったんではないか。

これは気取っているように思われても仕方がない。

 

偽医者を演じる鶴瓶さんが、何をしたかったのか、

なぜ失踪したのか、なぜにまた現れたのか、含みがありすぎる。

説明しすぎるのも興ざめだが、含みがあり過ぎるのも問題だ。

 

しかしながら、演者の芝居は見事で、鶴瓶さんは言うまでもなく

瑛太も良いし(引き締まった身体が見事)、八千草薫さんもチャーミングだった。

 

そしてどこの田舎か知らないが、水田の風景は美しかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

最近見た映画はこれ

 

Ameba映画部