日本で「汽笛一声新橋を・・・」と、はじめての鉄道が走ったのは、明治7年のこと。ご存知のとおり、新橋~横浜間だった。ちょうど、この時期にイギリスからある食べ物が日本へ伝わっている。それはハム。
もっともハムは、ギリシアのホメロスの時代にはすでに存在していた。日本に伝わるまでかなりの時間がたっているが、じつはこの鉄道とハム、同一人物によって伝えられたことをご存知だろうか?
鉄道建設のため、イギリスから招かれた技師は、ウィリアム・カーチス。この人物はプロの料理人でもあった。日本にきても、鉄道工事の指導をしながら横浜でホテルを経営し、そのホテルでイギリス仕込みのハムを販売していた。
もっとも、当時、そのハムを喜んだのは、横浜に住んでいたイギリス人。西洋にあこがれた日本人でも、燻煙した肉までは食べられなかった。
日本人の間でハムが一般に食べられるようになるのは、第一次世界大戦後。ドイツ人のローマイヤーが、ドイツ仕込みのハムの作り方を紹介したからだ。