9月になりました
なかなか更新できず申し訳ありません
桃園の誓い
三国志の一説で
劉備元徳 関羽 張飛の3人が
「生まれる日は違っても死する日は同じ」
と義兄弟を誓ったと言い伝えられております
2015年春 秋田県の保健所にミニチュアシュナウザーの男の子が収容されておりました
当時の収容所は犬猫で溢れ、短期間で殺処分に
なる仔たち
そのミニチュアシュナウザーもその予定でした
しかし保護団体の懸命な働きかけで
北海道で命をつなぐことができました
子供の頃私は犬と暮らしていました
散歩の途中私の目の前で大きな犬に襲われ命を
落としました
とっさの出来事であれど守ることが
出来なかった私には犬と暮らす資格がない
20年そう自分に言いきかせて生きてきました
アルビンを見つけたのは
ペットのおうちという里親を探すサイト
犬と暮らす資格が無いそう考えた私は
ペットの介護士の資格を取ろうと
パソコンでペットの。。。と打ち込んだ瞬間
ペットのおうちと
そこを開くとアルビンの里親募集がありました
電気がはしるとはこの事なのでしょうか?
単身者で両親と暮らす私は里親の条件と
しては不十分でしたが、私とアルビンが
一緒に暮らすとこんな事やあんな事も
出来るとあんなに真剣に自己PRをした事は
あの一度しかありません笑笑
そんな熱意が通じたのか私はアルビンと
暮らす事ができました
元々友達のいない私に、大人になってから
アルビンを通じてたくさんの友人ができました
仕事やプライベートで不安な時も
彼はずっと私の味方でした
彼を救いたいと思っていたことが
救われていたのは私自身でした
いつでも彼は私の味方でした
昨年の一月彼に病魔が襲います
前立腺と肺の腫瘍でした
春には脳に転移し何度も倒れますが
その度に見事な復活を遂げました
そして先日久しぶりにずっと行けなかった
カフェにも行けました。
もう50メートルも歩けないのに
2キロの道のりを自ら歩きました
彼なりにお別れがしたかったのでしょう
これが最後という想いがありました
8月10日散歩途中倒れます
一時は回復しましたが
おしっこ うんこのようないきむときに
意識が10秒ほど失う発作が頻発するように
なりました
昨日病院でエコー検査の結果肺の腫瘍が
もう呼吸を圧迫するくらいにまで
大きくなっていました
新しい薬が処方されましたが、意識の飛びが
長くなるばかり
8月20日
とても暑い一日でした
アルビンは何度か意識を失っていたようですが、
落ち着いて寝てくれていました
仕事終わりの夜1時彼は外でしっかりとおしっこをすませ、また気を失います
だんだん呼吸が荒くなり、今日は添い寝を
しようと準備していると、私にうんこが
したいと訴えます
ベランダで小さなうんこをひとつポロッとし
安心したようにソファーで一息つきます
アルビンははじめて来た時なかなか懐いてくれなくていつも悲しい目をしていました
そんな彼に お前の最期は俺が看取ってやる
今日からお前は逢坂 アルビンだ!
魔法が解けたように優しい顔になりました
アルビンが何度か倒れた時は
お前が死ぬ事は許さない!
俺のために生きろ!
そうして何度も死の淵から這い上がってきました
先日アルビンが私に語りかけます
パパごめんよ、僕パパが心配で命の期限を
使い果たしちゃった
もうぼくでは決められなくなったちゃったけど
パパが新しいワンちゃんやパートナーを連れて
来なかったから安心できなかったんだ
でもパパは一人じゃない 大丈夫だよ
まだ意味はわかりませんが、きっと意味はあるのだと思います
逢坂 アルビン 推定13歳11カ月
2020年8月20日午前2時18分 永眠
肺や前立腺の癌の痛み
生きようとする意志すらもぎ取る
脳腫瘍の発作
おそらく想像を絶する痛みだったと思います
しかし彼は泣言一つ言わず
痛み苦しみを一切出さず
静かに静かに息を引き取りました
目を開けたまま逝った彼の目には
白内障の白い濁りはなく
神様が最後に奇跡を起こしてくれたのでしょうか?
最後の最後に私の顔を見れたのかもしれません
アルビンはどんな病気にも負けず勝ち切って
勝ち切って勝ち切りました
私は彼のようなカッコいい男になりたい
桃園の誓い
9月21日 私は彼を看取る役目があります
死ぬ日は一緒にできません
保護犬の彼に誕生日はありません
なので私と同じ誕生日にしました
アルビン
旅立ちの日は休日前日を選んでくれました
君の最期を看取らせてくれてありがとう
絶望的な前立腺、肺、そして脳の癌
君は1年7カ月も頑張りましたね
常に前向きに生き抜いた君がいなくなるのは
寂しくなるけど
僕も前向きに生きるよ
だから大丈夫
アルビンありがとう
そしてアルビンを愛してくれた皆さまへ
ありがとうございました