前回は、借金癖のある夫が心を開いてくれた道のりの1年半、どんなことをしてきたかをお話しました。今日は、夫が心を開いてくれた方法をもう一つお話しようと思います。
ヒーリングとカウンセリングの仕事をしている私は、「人の話を聴く」ことが仕事の大部分を占めています。上手に聴けばそれだけでも、人の悩みや苦しみが改善されていくことを日々体験しています。
カウンセリング用語で「傾聴」とか「アクティブ・リスニング」と言うのですが、ただ相手の言っていることを聴き、そのまま受け止めるという聴き方があります。
~すべきだとか、~してはいけないとか、そういうアドバイスなんかは無用です。逆に、アドバイスはしてはいけないんです。自分の意見や体験談なども話しません。ただただ相手の話を「そうですか~、そうなんですね~。」と聴き続けるのです。
実は、借金依存症の夫との対話ではこの「傾聴=アクティブ・リスニング」がとってもとっても役立つのです。
もちろん夫の借金が発覚してうろたえない女性なんていないでしょうし、みんな怒りや悲しみや色々な感情がわ~っと押し寄せて飲み込まれてしまうのも当然です。私もそうです。
でも、その感情を夫にストレートにぶつけると、どうなるでしょうか?大部分の依存症夫は、とっさの防衛反応が働いて、嘘をつく・黙る・逃げる・キレるのいずれかの行動を取るでしょう。もともと自分にマズい状況にきちんと対応できないからこそ依存症になっているのですから。
理不尽に感じるかもしれませんが、依存症夫と話し合うときには感情をむき出しにしないほうがいいのです。
夫から情報を出してもらわないといけない場面ってたくさんありますよね。借金は全体でいくらなのか。全部で何件あるのか。何に使ったのか。こういうことはきちんと応えてもらわないと困ります。
だから頑張って「傾聴」を実践するのです。相手が少しでも話し始めたら(それが嘘だとわかっているとしても←コレ重要)、「そうか~、そうだったんだね」という相づちを入れながら話を聴いてください。こうすることで相手は話しても安心と感じて、情報を少しずつ出してくるようになります。
途中で「何言っちゃってんのよ、あんた!!!」「それおかしいでしょ!!」などなど、張り倒してやりたい気持ちになるのはわかります。そう思って当たり前です。借金男はわけのわからない理屈を平然とのたまわるのですから。でもそこではぐっと我慢をしてください。覆面調査官を演じるような気持ちで、とにかく「傾聴」に徹してください。
そうすると今までの何倍も、必要な情報が掘り出せますよ。
でも、自分の感情は押さえ込まないで、きちんと解放してあげないといけません。蓋をしてしまい込んだ感情は、心と体の健康を蝕みます。家族や友達で話を聞いてくれるひとがいたら、助けてもらうのが一番です。
できればその聞き手の方も「傾聴」をしてくれるとベストなんですよね。アドバイスとか、その人の意見とかは、まず要らないのです。ただ話すこと、聞いてもらうことで、自分の感情は解放されるのですから。感情が落ち着いてから、どうするべきかを自分で考えるのが一番いい方法です。
身近に誰もいなければ、地方自治体で行っている無料相談があるので、そういうところで話を聞いてもらえます。私も、あまり感情的になっている時は親に相談すると心配されるし、友達に相談すると重すぎるので、まず無料電話相談に電話して、「話を聞いてほしいのですが」と言って電話で話したりしています。(←でも相談員によってはカチンと来ること言ったり、余計なアドバイスしてくる人もいるので、あくまで「無料相談」を上手に利用するっていうスタンスでね)
私はこうやって「傾聴」することで夫の本音を聞き出し、自分の感情もなんとかバランスを取って頑張っています。依存症夫との対話に苦労している方、ぜひお試しくださいませ。