伊吹大根を収穫し始めた。岐阜と滋賀の境、霊峰伊吹山の麓あたりで昔から作られ、「峠の大根」として受け継がれてきた大根だ。最初、そう聞いただけで作ろうと決めた。なにしろ、伊吹山は特別。「かくとだにえやは伊吹のさしも草さしも知らじな燃ゆるおもひを」だし、貴重な在来植物の宝庫でもある。
日本で蕎麦が最初に栽培され始めたのはこの山の麓あたりだそうで、峠の大根はその薬味としても食べられていたとのこと。
残念ながら蕎麦の収穫はまだまだ先。とりあえずおろしにしたら、鼻に抜けすぎないほどよい辛味。水気たっぷりでほのかな甘みもある。これはいい! 作ってよかった! また作ろう!
葉っぱも柔らかい。さっと茹でて炒めて胡麻和えに。大根の葉っぱは大好きなのだが、ちょっと多めに食べるとよくお腹をこわす。が、伊吹大根の葉っぱは大丈夫だった。これからも安心して食べられる。
ほかに大蔵大根やビタミン大根も収穫。→ ビタミン大根は残っていたF1の種を蒔いた。大蔵大根は明治初期、東京世田谷大倉のお百姓さんが練馬大根系の秋づまり大根と代々木の源内大根の自然交雑種を改良し、選抜固定したものとか(この由来からもかつては日本各地にさまざまな地大根があったことが知れる)。
それから、自給自足おばあちゃんからも大根をもらった。自家採種の種から育てているから、ここらの地大根ということになる。
おばあちゃんの見事に揃った大根畑。→
「いい種は1粒、そうでない種は2粒ずつ蒔いた」と聞いてびっくり。種のよしあしを判断しながら、できるだけ少ない数の種で育てるとは!
自家採種しているからこそ種に神経が行き届き、種を大切にするんだろう。こちらのように「1穴に3~4粒ずつだな」と数だけ気にしながら機械的に落とすのとは大違い。
自給自足の暮らしでは、食べることはイコール作ること。そして、作ることは
イコール種を採ること。またまたおばあちゃんの知恵に感じ入った。
イコール種を採ること。またまたおばあちゃんの知恵に感じ入った。