知人のところで餅つきをした。餅米は自分たちで手植えして、草取りして、手刈り&はさ掛けしたもの。脱穀には参加しなかったが、餅を食べる資格は十分あると自分に言い聞かせて参加。
初めて杵をもち、返しもやってみた。杵をまっすぐ下ろすのがこんなに難しいとは。要所に降ろせたときは、スカンと抜けた気持ちのいい音がする。
返しも難しい。餅が重いし、杵つきのタイミングが気になって、しっかり落ち着いて返せない。でも、餅つきの楽しさを堪能した。
納豆とネギをからめたの、サツマイモを一緒につき込んで(きれいな翡翠色になる)餡と黄な粉をつけたの、黒豆と黒ゴマを一緒について醤油をからめて海苔で巻いたの、クルミのタレをまぶしたの、大根おろしをつけたの、
どの餅もこの餅も、モグモグほうばって、ウンウンうなづくのが先で、言葉はぜーんぶ後回し。おなかいっぱいになっても、まだ食べた。
近所の人やら東京や神奈川からの人やら、散歩で通りがかった人やら、総勢15人。クルミのタレを作って持ってきてくれた近所の女性は、岩手一関の出身だ。
そこのふるさとの餅つきは木の臼で、一度にたくさんつくから、こーんなに大きいと腕をいっぱいに広げて話してくれた。
でも、その、こーんなに大きな臼も、今じゃ、どこの家でもひっくり返っていて上に物に乗っかってるとも。ちょっと、いや、おおいにさびしい。
田舎でも餅つきをしなくなって「もちっこ」などの機械任せの家が多いようだ。機械でついた餅はお雑煮にすると溶けてしまうとか。それでも餅といえるんだろうか。
秋の収穫を終えて、冬の陽だまりでついて、つきたてを食べる。これぞ本物の餅。柔らかくて、歯ごたえがあって、温かくて。餅はやっぱり特別。ハレの日の食べ物だ。
年中スーパーに売っていて、いつでも食べられる今じゃ、ハレの日の食べ物だったと過去形になっているけれど、この日ばかりは現在進行形。