
青いネットは、干し芋作りのときにも使われる。厚くて丈夫。ザルなどに干すよりたくさん干せて、干すものがくっつかない。下に足を置いて、風通しをよくするから、早く干しあがる。
もうどこにも売ってないとか。「お蚕さん」を飼うのに使っていた、30~40年以上も前のものだという。昔のものを捨てずにとっておいて(蔵や納屋、物置など、しまっておくスペースがあるというのも大きい)、新しい用途に活用する知恵! 感心するばかり。

さらに、ネットの下に敷けば便利だよと、やはり「お蚕さん」で使っていた平たい大きな竹の網を2枚貸してくださった。こちらは物置に数十枚もとってあって、干し物をするときに青いネットとセットで使うのだとか。

おんなじようなの、どこそこで売ってるよと教えられて、買いに行った。「切干突」というスライサー。当たり前だが、大根をシャッ、シャッと手早くスライスできて、大層はかどった。
田舎のすべてを礼賛するわけじゃないけれど、田舎では、道具1つにも暮らしの厚みというものが顔を出す。農家には「時」の堆積がある。こればっかりは、逆立ちしたって追いつけない。