都会から友だちが来ると、決まって、同じ質問が出る。しかも、来る早々に。 「スーパーや病院は、近いの?」田舎暮らしに備えて、あれこれリサーチしている人もいる。なんにもない周囲を見回して、単純に、疑問が湧いてくる人もいる。
最初は、驚いた。そういうことが、気になるのかと。こちらは、スーパーや病院が近いか遠いかなんて、当初から、ほとんど気に留めていなかった。
スーパーは、よろず屋以上の店舗のが、1軒。歩くには遠く、車で行くには近すぎる距離。でも、ほとんど、利用していない。
野菜は、ほぼ自給できるし、自給できない調味料や来客用の魚類、嗜好品、日用品などは、2週間ごとに生活クラブに注文すれば、毎週、決まった曜日に、地区の班長さん宅に届く。取りに行けばいいだけ。
病院は、大きめなのが、車で10分程度のところにある。隣の市には、総合病院が。病院・医者・薬は、好きじゃないし、幸い、持病もないから、当地に来てから、一度もご縁がない。
スーパーと病院。確かに、生と死に直結する2大施設ではある。近くにあれば、何かと便利。いざというとき、安心。
でも、「あれば便利・安心」は、いつしか、「ないと不便・不安」に変化していく。これは、思考の回転軸のゆがみ? 安定志向心理の先走り?
どっちもそれほど近くになくたって、見上げれば、真っ青な広い空。野には、四季折々の花や小さな生き物たち。光も、山も、水も、田んぼも畑も、すぐ目の前にある。
「ないと不便・不安」もわからないではないが、「あって、現に楽しい」もののほうが、田舎は、断然、多いのだ。