キングコングの西野亮廣さんの本をはじめて読みました。


正直、彼のことはそんなに好きではなかったです。


お笑い芸人としての彼を観て笑った記憶がなく、クラファンやオンラインサロンで信者ビジネスをしている鼻持ちならない胡散臭い人というイメージがありました。


そんな中、今回の『夢と金』という著書はとても評判が良かったので、試しに読んでみようと思った次第です。


かなり多くのものを得られました。


彼はよく考えてますね。


本著を読んで「これは」と思ったところを1つご紹介しますね。


  「プレミアム」vs「ラグジュアリ」

プレミアムとは「競合がいる中で最上位のもの」


ラグジュアリーとは、「競合がいないもの」


プレミアムを求める人は最上位の「機能」を求めています。


一方、ラグジュアリーを求める人は機能ではなく「意味」を求めています。


たとえば、資格で言いますと、弁護士法律系資格の最上位なのでプレミアム資格。


弁護士は法律に関するすべての業務を独占的に認められていることが最上位としての「機能」


公認会計士経済系資格の最上位なのでプレミアム資格。  


上場企業監査の独占業務や税理士登録もできることが最上位としての「機能」


受験生はみんなこの最上位の「機能」を求めて勉強しているわけですね。


車で言ったら、ベンツやBMWです。


これらの外車は最高の機能が備えられていますね。


一方、高IQ集団のメンサ会員はどうでしょうか。


独占業務などの実益はありません。


メンサ会員だから就職できるわけではありませんし、そもそも履歴書に書けないですね。


「高IQ」を周囲にドヤれる「意味」があるだけですね。


メンサ会員はこの「意味」を求めてテストを受けたわけですね。


車で言ったらフェラーリやランボルギーニですよ。


縦に開くドアやうるさいエンジン音、一般道では出せない最高速度など、機能性なんてないです。


これらの車の所有者は「フェラーリ乗ってる私を見て」という自己顕示欲を満たす「意味」を買っているんです。


西野さんはこのラグジュアリーの計算式を紹介しています。


ラグジュアリ=【認知度】−【普及度】


この値を最大化することがラグジュアリーブランドとしての価値を最大化するとこになります。


ラグジュアリの値を最大化するには以下の①or②または①②両方が必要です。


①認知度を上げる


②普及度を下げる


ルイヴィトンは家賃の高い街中の交差点の1階に店舗を構えていますね。


あれは街行く人たちに「ルイヴィトン」を知らしめて①認知度を上げているのです。


しかも入りにくい。


敷居が高いですね。


だって白い手袋をした人が入り口に立ってたらなかなか入れないですよね。


だからこそ②普及度が下がる。


これでラグジュアリーの値が最大化されるわけですね。


このラグジュアリーの公式はビジネスの世界に生きるものとしてとても勉強になりました。


僕としても、これからの商売はラグジュアリーを創造することで「意味」を売らないといけないと思います。


しかも「機能」の価格決定権は消費者側にありますが、「意味」の方は売り手の言い値です。


ベンツやBMWにはクラスによって相場がありますが、フェラーリは限定車ですと数億円とするものもあります。


「機能」の方で勝負するのはしんどいですね。


「機能」を突き詰めるにしたって限界があります。


消費者は「機能」が50点が80点になったらその変化に気付きますが、80点が90点になってもそんなにわからないものですよ。


「機能」は突き詰めれば突き詰めるほどつらい戦いになっていく。


ファッションで言うと、「機能」の王者はユニクロですよ。


・軽さ

・縫製

・伸縮性

・通気性と保温性

・デザイン

・カラーバリエーション


などなど枚挙にいとまがないです。


もはやヒートテックは冬服のデファクトスタンダード。


冬になると誰も彼もがヒートテックを着ています。


ベンチャー企業でファッション分野に参入したとて、ユニクロのあの「機能」を超えるのは不可能。


ユニクロは「機能」を極めてますからね。


「価格」もリーズナブルですし。


「機能」の世界で戦うのはしんどいですわ。


だから、これから商売する人は「ラグジュアリー」を知って。


「意味」を売ることを知って。


これらを求める「富裕層」を知る。


これが大事だと思いましたなぁ。


西野さん、新しい知識をありがとう!