これは、よく聞く言葉です。
難関資格を取れば、それまでの学歴を一発逆転できるという発想ですね。
実際、僕も公認会計士試験の受験生時代は、まさにこれを狙っていました。
また、合格した後もしばらくは同じことを思っていました
しかし、2017年に公認会計士試験に合格してから4年。
監査法人3年、税理士法人1年のキャリアを経た今、思うのです。
そんなわけないやん。
と。
公認会計士にしろ、弁護士にしろ、難関資格と言われるものの仕事の中身を考えてみましょう
そう!
サービス業なんです。
そのサービスはどこから産み出されるかと言うと、士業の方の頭の中、つまり、頭脳なんです
士業のサービス業は、下記の流れで進みます
お客様の話を聴く
その内容を咀嚼解釈する
問題の解決策をご提案する
実行してもらう
結果を検証する
上記の〜の各々で大事になるのは、
お客様の話を聴く
→お客様の話を迅速かつ正確に捉える理解力
その内容を咀嚼解釈する
→「要するにこうだよね」とまとめる力
問題の解決策を提示する
→引き出しの多さ=知識量
実行してもらう
→相手をモチベートする力
結果を検証する
→ 分析力&最後までやり抜く力(脳の持久力)
上記がサービスの質を決めます。
これらは学歴と切っても切り離せないものであり、学歴との相関関係は強いです
私が在籍した監査法人の一橋大学出身の上司は、理解力、表現力、知識量、分析力、脳の持久力すべてがオール5でした
その方は、他の公認会計士から「歩く辞書」と言われるほど知識が豊富で、監査法人の中でも一目を置かれていました。
その他にも、早稲田や慶應出身の上司たちも優秀でしたが、一橋大学出身者の能力が頭一つ二つ抜きん出ていました
ここで話を学歴に戻しますね。
「難関資格を取れば、学歴は関係ない」
これは監査法人にエントリーするフェーズでは正しいと思います。
監査法人に就職するときには、公認会計士試験に合格したこと自体が1番大きな評価対象となるので、高卒だろうが、東大卒だろうが関係ないと思います。
実際、僕も高卒ですが、4大監査法人の一つであるPwCあらた有限責任監査法人に入ることができました。
自分の実体験からも、エントリーの段階では学歴は関係ないと言って良いと思います。
ただ、監査法人に入った後は、学歴は関係あります
それは、先程述べたように、
学歴の差
=仕事の能力の差
=サービスの質の差
だからです。
同じ公認会計士でも、田舎の県立高校が最終学歴の人と一橋大学商学部卒の人とでは、産み出すサービスの質に差があります。
なので、監査法人に入った後に学歴差を埋めるような努力と自己研鑽をし続けなければなりません。
監査法人に入ってからが勝負なのです。
かつての自分への戒めも込めて言いますが、難関資格を取った程度で学歴をひっくり返せると考えること自体が傲慢です。
思い上がりも甚だしい。
そんなわけないだろと。
たとえば、一橋大学出身者は、小学校、中学校、高校とコツコツと勉強を重ね、頭脳を鍛え上げてきた方々です
同じ公認会計士試験に合格した共通点こそあれど、それだけで、それまでの学歴がトントンになろうはずがない
そうは言っても、立ち止まっているわけにはいなかいので、僕もいろんな実務経験を積んで頑張っていきます
自分の強みを活かせるフィールドを開拓せねば
さぁ、前を向いて歩いて行こう
結論
学歴は就職段階では関係ない。
一方、就職後は学歴が仕事の質に如実に表れる。