日経新聞のコラム!やったー!!今日はうれしい日ニコニコ


以前は公式練習からいろんな人と戦っていたんですね・・・それは大変だ。

今はメンタル面で自分をコントロールできているのがわかります。

鈍感でいたところがいいところと、敏感にならざるを得ないところ、敏感に反応した方がいいもの・・・


これもいい記事なので、コピーしておきます。


日経新聞 20101104

フィギュアの世界

高橋大輔「試合では緊張しないとダメでしょ」
2010/11/4 7:00

 また新たなシーズンが始まった。フィギュアスケートの今季グランプリ(GP)シリーズ第1戦のNHK杯(10月24日まで、名古屋市ガイシプラザ)で、高橋大輔(関大大学院)はケガをしてから初めて4回転ジャンプに成功、3年ぶり3度目の優勝を飾った。バンクーバー五輪で日本人男子で初めて銅メダルに輝き、肝が据わってきたようだが、やはり試合では緊張する。いや「緊張しないとダメでしょ」と言います。

 NHK杯は、皆さん見ていて面白かったんじゃないですか。ルールが変わって4回転ジャンプを跳ぶ人がどんどん出てきた。

 「オッ、4回転だ。着氷するかな、しないかな?」「4回転をちゃんと降りたけれど、その後どうなるか?」。そんなハラハラした感じがあったと思う。やっぱりフィギュアはスポーツですもんね。

後輩の追い上げ、もう慣れました

 10代の選手も次々と出てきました。若い選手の出現はプレッシャーにはなるけれど、もう慣れました。織田信成選手(関大)、小塚崇彦選手(トヨタ自動車)、そして今回4位になった15歳の羽生結弦選手(宮城・東北高)。ずっと手ごわい後輩に後ろからつつかれていますから。

 試合が終わった翌日の月曜日、大阪に戻りました。朝7時に起きるつもりでしたが、火曜日は正午、水曜日は10時半で練習に遅刻。アラームを4回くらいかけていたし、夜更かしもしていないのに……。疲れていたんでしょうか。

 シーズンが本格化した今は、午前中に1時間×4コマあるリンクの貸し切りのうち、後半の3コマに入って滑り、その後はトレーニングをしています。この時期は、リンクには1人か2人だけ。これって結構イヤなものです。

朝、しーんと静まりかえったリンクにたった2人。人数が多すぎても困るけれど、少なすぎてもテンションを上げるのが大変。1コマ1時間だと、疲れた日などは自分の気持ちを盛り上げるまでに時間が半分くらい過ぎていることもあるので、ちょっと工夫が必要かな、と感じています。

リズムがあると仕上げていきやすい

 試合に向けては「何日前にはこの練習をしよう」「ここは休もう」といったような大まかなリズムがあります。こうしたリズムがあると、「練習はここまでやっておけば大丈夫」といった目安が分かるので、試合に向けてきちんと仕上げていきやすいんです。

 現地への移動は家からの距離、時差、試合のスケジュール表を見て決めています。今回は試合の3日前の夜に入り、中2日練習して、23日のショートプログラム(SP)に臨みました。

試合日前の練習では本番用衣装は着ない

 試合のシミュレーションのため、試合日より前の練習で本番用の衣装を着るということはないですね。新しい衣装のときは、ちょっと着ることはありますが……。僕は「これを着たら試合」という気持ちになるので、本番当日朝の練習以外は着たくないんです。

 髪形はプログラムのイメージに合わせて、爽やかになりすぎないように前髪は残し、首が長く、頭が小さく見えるように後ろは短く切りました。昔は自分のしたいような髪形にしていて、襟足も伸ばしていました。でも、あるとき自分の写真を見て「なんか、汚いな」と思ったことがあって、それから意識するようになりました。


公式練習のとき、ループジャンプか、サルコージャンプから入るのは、いつもの練習がそうだからです。NHK杯の前、練習で4回転ジャンプがあまり決まらず、フリー当日の練習でも両足着氷ばかり。でも、タイミングは合ってきていたので、「気合と吹っ切りさえあればいけるな」って思っていました。


以前は練習から気張っていた

 ジャンプで転ぶか、転ばないかは、実際にやってみるまでは誰にも分からないものです。公式練習で無理にガーッとやって、自分で訳が分からなくなってはどうしようもありません。ギリギリまで悪あがきしても仕方ないって、バンクーバー五輪後は思うようになりました。

 昔は練習でうまく滑って周りの選手に見せつけきれないと、不安でした。公式練習からいろんな人と戦っていたんです。若いから気力が続いたんだと思います。10代のころは、そこで気張りすぎていたから、よくフリーでボロボロになったのかもしれません。

見えっ張りなんですが…

 今も練習で周りをよーく見ています。今回も「結弦は元気だなー。オレ、ヤバいかも」と思ったりしました。でも「大事なのは本番」というのが自分の中にはあります。「今(練習)から気張ってたら、オレ、フリーで死んじゃう」って冷静に考えています。

 僕、見えっ張りなんですけれど、最近、そうしたものがなくなってきたような気がします。ケガから復帰した去年は、見えを張りたくても張れなかった。公式練習は毎試合、すごく惨めな気持ちでいました。

 でも結局、シーズン最後に調子が上がりました。「大事なのはシーズン最後の一番大きな試合」と、大局的に考えられるようになりました。

こんな気持ちになったのは初めてです。試合が近づくと、昔は「どうしよう、どうしよう」だったのに、今では「さあ、やろうか」っていう気持ちになっています。今回も決して調子は良くなかったけれど、試合直前、ギリギリになって自分にスイッチが入りました。

テンションが上がらないときつい

 余裕がある? いえ、ないです。試合で緊張しなかったこともありません。よく、「全く緊張しない」という人がいますが、僕には理解できません。

 もちろん、緊張しすぎて動きが悪くなってしまったり、焦ってしまったりしてはいけません。でも、やっぱり全然緊張しないのはいけないと思うんです。

 もっといけないのは気持ちが入らないことです。テンションが上がらない中で演技するのは、相当にきつい。それがイヤだから、無理にでもテンションを上げる努力をしています。適度に緊張すると、気持ちがガッと入るんです。

若いうちはがむしゃらにやった方がいい

 若い選手は、冷静になったり、力の配分を考えたりする必要はないと思う。がむしゃらにやっている方が、絶対に自分のためになります。そうしたことを経験して、自分に合うやり方が見つかってくると思う。だって、若いときにしかジャンプをどんどん跳べないし、鼻息荒く演技ができませんから。

 さて、NHK杯のSP、フリーの衣装はいかがでしたか? 基本的に衣装の方にお任せしていて、僕は意見を言う程度ですが、まだ2人ともきちんとイメージが固まっていないみたいです。僕も衣装の方もアイデアがちょっとずつ出てきているので、それを素材として今後作り直していくつもりです。詳細はナイショ。楽しみにしていてください。