リッくんはとても脚力があり、
………足の早さには自慢でした。
……それに、
…………驚くほど美しい毛並みで、
…………………本当にツヤツヤに光っていました。

持ってきていただいたアルバムを見て、私は驚きました。

リッくんには唯一、
……ライバル視している存在がありました。

……それは他でもない家族が、
たまに遠出する際のお出かけから帰ってくるときに現れ、
…………全員家の中に入る頃には、
……………… 一足もタイヤが動かないという、
………………………………ヘンな存在でした。

それが、リッくんにはとても不思議なことでした。



続く