その日、夕方。

◇は、渋谷行きの電車から下り、
改札を背にして 混み合う中、
向かって右手にある 下りのエスカレーターを目指して
歩いていました。

19時近くの平日の夜。
外に出るために行列した道を、
周囲の歩調に合わせて
スローペースで進んでいたとき、

向かって左手にある
鍵や靴の修理を行う小さなお店の店頭で、
ある男性と、彼にツイていく《   》の群れを視ました。